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岡山大学 清田哲男研究室

全体ゼミ&お知らせ

2023.05.01 06:33

先週に引き続き、STEAM教育への理解を深めるため、ふじえみつる氏の「STEAMと『藝道』を読み進めながら議論しました。


STEAMの歴史的背景として、科学と芸術は元々真理を追求するための方法として未分化であったこと、そしてそれが産業革命を経て分化・専門化していったこと、人文系と理科系の対立によってかえって教育における分裂を見直す論争が深まり、領域を超えた学習や、それぞれの専門分化した学問領域・教科が互いに協働しあう探究活動が求められるようになったことなどを学びました。

また、STEAMの前に、科学教育の振興を目指して進めようとしたSTEM教育があり、それにプラスされたAのもつ意味や、ARTに求められた役割には様々な解釈があることを知りました。

たとえば、AにはArt、芸術、Fine Art、liberal arts、Agriculture、藝道…などの意味が含まれていると考えられています。

ふじえ氏の論では、西洋的な考え方をベースとしたSTEMとArtを、STEAMにおけるAを東洋的な自然観を含んだ藝道やagricultureとartが重なるものとすることで、科学と芸術をより相互補完的に高め合うものにすることができるのではないかとのことでした。(と、私は読み取りました。)

教科の中で知識を覚えるだけの学習を超えて、さまざまな領域の力を使って考えたり、行動したりできるようにするという意味では、STEAMがそれ自体でそのような学問があるわけでも、各領域を統合するためのものでもないという考えには納得できました。

西洋と東洋の考え方の違いを理解し、それぞれの領域が専門的に発展していくという前提があってこそ、教科横断的に学んでいく意味があるのかもしれませんね。




<<お知らせ>>

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