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砕け散ったプライドを拾い集めて



たまに使うたくさんのものを持って暮らしている

2018.06.05 00:47

【wording】

最近街中の本屋が減ってしまった。その積りで行って「閉店しました。永年のご愛顧を……」という張り紙を見る羽目になることがまま起きる。ジェフ・ベゾスが世界一の億万長者になるワケだよって舌打ちして踵を返す。

そんなことが起きる相当前、はじめての本屋でほんの通りがかりに買ったのが、
『うれしい悲鳴をあげてくれ』(:いしわたり淳治)であった。この人が何者かも知らずだったのだが、ギタリスト、作詞家、音楽プロデューサーという。
もう随分前なので、何が書いてあったか忘れたが、感性的な言葉の使い方は悪くなかった。
次の言葉が気に入った。(これしか覚えていないってことだが……)

「 “たまに”使うたくさんのものを持って暮らしている」 

仰言る通りです。個人としても社会システムとしても、企業も政治も……。

「 一人暮らしの良いところは……そのあたりに物をほっておいてもなくならないところ。悪いところは……そのあたりに物をほっておいてもなくならないところ」(twitter)  

その頃、twitterで見つけたtweet。学生時代を思い起こした。
ウジが湧きそうな男やもめ。
見事な畳語法を使っている。だからSNSって侮れない。


「ベランダにいると部屋の中から息子のくしゃみが聞こえる。ついこの間までこの世にいなかった息子の小さくて大きなくしゃみ。遠くで祭りの音が聞こえる」

これってセンス的にはいしわたり淳治なんだけど、多分アノニマスの誰かのものなのだろう。
いいよね。惻々と迫るものあるよね。