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「攻めの人事」って、どこに攻めればいいの?

2018.11.14 03:00

最近、良く「攻めの人事」だとか「これからの人事は守りから攻めだ」といった言説を聞く機会が増えています。その背景にあるのは、以前の「CHRO/CHOって、カッコつけてるだけ?人事の代わりにググりました。」にも書いたような事情からだと思います。


一方でその「攻め」という言葉には、その使われる時々においてニュアンスは様々で、従来までの「人材紹介」「求人広告」での待つ採用ではなく、「ダレイレクトリクルーティング」を活用するという限定的な内容を意味している場合もあります。ということで、いわゆる「攻めの人事」と言われた時に、どこに「攻めろ」と言われていることが多いのかまとめてみました。


1.「集客・マーケティング」で攻める

ダイレクトリクルーティング、リファラル採用など、多様化し続けている採用手法。選択肢が増えることで、採用ニーズに応じて最適な手法が選べることになったのは良いと思いますが、一方で、これまでの数少ない選択肢の中から選べばよかった時代とは難易度がケタ違いになります。より能動的に企業側が採用マーケットの情報を集め分析した上で、適切な採用手法のポートフォリオを組むことで、自社の採用をコストと成果の面で最適化すること、もっというとPDCAを回し続けて最適化し続けることが求められるようになっています。その「能動的」な姿勢を持って「攻める」と表現されている感じでしょうか。


2.「口説く」で攻める

これまで面接においては、どちらかというと「見極める」機能が求められていますが、優秀な人材を奪い合う、この時代においてはそこで「口説く」ことも重要です。営業のように自社を求職者に売り込む意味での「攻める」が求められるつつあります。もちろん自ら口説く役割を強化するだけでなく、社内の経営層や事業部長、はたまた若手のエースなど「口説ける」人材を活用することも、この一部になると思います。今後は、おそらく「採用面接のスペシャリスト」みたいな人が、より明確なポジションとして現れてくる流れになっていくはず。また「面接代行」のような、その機能を提供する企業も以前より増えている気がします。


3.「採用上の競合優位性創出」で攻める

自社を「売り込む」といってもいい所がなくては、アピールもできません。そこで採用上の競合優位性を創出することも人事の機能になっていくでしょう。わかりやすい例でいえば、福利厚生待遇などの充実や柔軟な働き方を許容する制度の提案などのハード面でしょうか。他にも、その業界、その職種ごとにある価値観に合わせて採用上の競合優位をつくりだしていくことが求められるはずです。


4.「変える」で攻める

あとは、とにもかくにも、これまでの「やり方」を変えていくこと。自社の採用にまつわるあらゆるフェーズを分析し、課題を見つけ、解決策を立案し実行しというPDCAを繰り返していく。積極的にあらゆる面で「仕掛け」なければいけない状態をさして「攻める」と言っているような気がします。

ということで、「攻めの人事」がどこに攻めたらいいか考えてみました。