時間の節約にFPを利用しよう
執筆者:小山英斗
具体的な調査データがあるわけではありませんが、筆者がこれまでにお会いしてきた相談者を通じて、以前よりも教育や住宅、老後についてのお金の準備を真剣に考える人が多くなったように感じます。そう感じるのは、ご相談内容がより具体的になってきたと感じるからです。
インターネットで自分でいろいろ調べることができるようになってきたこともあるかと思いますが、相談をされるまでによく勉強されているなと感じる人が多くいらっしゃいます。家計などの数字の落とし込みもとても細かく整理され、なかには、キャッシュフロー表まで作成されていて、感心させられるようなときもあります。
FPはライフプランニングのお手伝いをすることがその役割の1つでもあり、ライフプランニング相談ではキャッシュフロー表などの作成もよくします。そのため、さまざまな要素をしっかり反映させたキャッシュフロー表を作成するのが、どれほど大変かもよくわかります。
収入の増加をどう見込むか、子どもの教育費用や住宅ローンを組んだ場合の費用をどう算出するか、将来の見込み年金額をどう反映するかなど、それらを例えばEXCELなどの表計算ソフトを使っても、手作業で表を作成するとなると大変な労力を要するかと思います。
そのため、ライフプランニングといったFP業務をしているFPの人は、ライフプランニングツールを使ってさまざまシミュレーションしながらキャッシュフロー表の作成などをしています。
ツールはさまざまな統計情報なども用いて、ある程度の数字を自動的にキャッシュフロー表に反映してくれます。あとは、シミュレーションしながらライフイベントで発生する費用も反映させながらキャッシュフロー表を完成させていきます。
それでも、相談者との面談を通じてキャッシュフロー表まで落とし込むのはFPでもそれなりに時間を要します。
そんなキャッシュフロー表をかなりの時間を要して手作業で作成されている人は、ぜひとも、FPにまずは相談してみてください。
なによりも、時間の節約になります。他にもFPに相談することで以下のようなメリットがあります。
- ライフプランニングをする上で、FPから多くの視点を持ったアドバイスを受けることができる
- 自分や家族の実現したい人生をFPという第三者も交えることで、より具体的な目標設定ができる
- ライフプランニングを実行していく上で、FPからフォローを受けることができる
しかし、どんなに完璧なライフプランを立てても人生は計画通りに進まないことが少なくありません。
むしろ予定通りにならないことの方が多いでしょう。
収入が減ったり、転勤や転職することになったり、子供の進学希望が変わったりと、思いもしていなかったことが起きることがたくさんあるでしょう。
またライフプラン通りに進んだとしても、大切なことや価値観は変化していくこともあります。
ですので、ライフプランは立てたら終わりではなく、そこからが始まり。そして定期的な見直しが必要です。
そのためにも、長く付き合える信頼できるFPを一人でも見つけておくことをお勧めします。
未来が見えるね研究所 代表 小山英斗