ベルエポック57-キャバレーダンサー達
2023.05.09 11:27
実はムーランルージュで有名になるダンサー達は元素人なのである。ラ・グリュもその一人、彼女はロレーヌの出身でドイツ領となったため、家族で引っ越し、母親は洗濯女で生計を立てたが、娘は不良で踊り明かした。ダンスホールで彼女達はより観客の注目を浴びるため、足を高く上げた。
まるでバブル時代のジュリアナのようだが、もっと過激なのはノーパンのときもあったとのことだ。もちろん官警も見張りをしていたが、あまりの早業で確証が得られなかったり、見て見ぬふりをしたり。そしてムーランルージュができるや高給で専属ダンサーとなった。
ジャンヌ・アブリルは、母親の虐待に会って何回か家出、自殺しようとしていたときに娼婦に助けられ、ここでダンスにめぐりあう。そしてダンスをしながら「援助交際」で生活費を稼いだ。万博ではレジ係で、異国のダンスに触れる。その後曲馬芸人になったところを見出されて、今までの経験が開花した。
ムーランルージュの入場料はなんと50サンチームで、かなり安かった。そこで煽情的なダンスを見せられればもちろん酒はすすむだろう。娼婦も入場OKだったので、ダンスに煽られ、酒によって帰りは娼婦とあいびきというのがムーランルージュのパターンだった。