残念なオーパーツ
オーパーツとはアウトオブプレイスアーティファクト、つまり、日本語に直すと場所、時代にそぐわない物、を略したものです。
日本語で略してもオーパーツにはなりませんが、アルファベットで略して、オーパーツ、ということですね。
で、なにが残念なのかを言いますと、昔からオーパーツと騒がれていた水晶のドクロ。
今までにいくつも発見されていますが、すべて偽物であることが判明してしまっているんです。
オーパーツとしてはかなり有名なもので、インディー・ジョーンズ、クリスタル・スカルの王国、もこれを題材にした超有名な映画になりますね。スティーブン・スピルバーグが監督をした、ハリソン・フォード主演の大傑作です。
この水晶のドクロが何故偽物だと判明したのかというと、顕微鏡の能力の向上によるものです。
昔からオーパーツではあっても、人生をかけて研磨をし続ければ、出土した時代のレベルでも、何とか作り出せることがわかっていたのですが、電子顕微鏡で水晶の表面を確認すると、大昔の研磨方法では考えられない、機械を使用した研磨跡が見つかってしまったんです。
こうして水晶のドクロはすべて偽物認定されていきました。
ちなみにコスタリカの石球も同様で、当時の技術力であんなに綺麗な球体を作ることなんてできない!と言われていたのですが、原始的な道具だけで真球(本当の真球は現代でも作れないのですが)を作ってみよう!と試みたら、作れてしまった、という事実があります。
時代にそぐわない遺物、子供心に憧れたものですが、こうして偽物だったり、別に問題なく作れたり、とても残念ですね。
追記
ですが、ロストテクノロジーと言われる、今の技術者でもよくわからず、再現ができないもの、というのは結構あるようです。
有名どころでは古代インドで作られていたダマスカス鋼。丈夫でかつ錆びないという、不思議な金属です。この、錆びないというのが本当にすごい特徴で、鉄の一種でありながら、雨風に晒され続けても錆びることがありません。(どんなことをしても錆びない、というわけではないようです。手入れを怠ればさびるはずなのですが、次に記載するものは本当に錆びていません)
インドのデリーにはデリーの柱と言われるダマスカス鋼で作られたのではないかと言われている柱があります。3、4世紀に作られたはずなのに、未だに全く錆びることなく立ったままの柱が存在しています。
屋外にあり、ずっと雨に当たっているのに、です。
作られた目的も不明なので、これはオーパーツとも言ってもいいかもしれませんね。
下の方が赤くなっているのは、サビではなく、人がありがたや、と触り続けた結果、赤くなったものです。
他には日本刀の中でも古刀と言われる、鎌倉時代の刀もオーバーテクノロジーと言われています。
戦国時代から今に伝えられている刀の製法とはことなる方法で作られており、現在でも再現不可能です。
国立博物館に所蔵されている国宝の大包平(おおかねひら)を見に行ったことがありますが、ロマンを感じます。
また、面白いオーバーテクノロジー(?)がゲーム業界に存在しています。日本人なら名前だけなら誰もが知っている、ファイナルファンタジーについてです。
FF3の空を飛ぶ飛空艇。これはものすごいスピードで空を飛ぶのですが、未だに何で当時の技術でこの速度が出せたのかわかっていないんです。何故わかっていないのかというと、当時、そのプログラムを行ったイラン人のジベリさんという伝説のプログラマーが一人で組んだプログラミングだからです。
当時から何十年も経ち、プログラマー達の能力もどんどん上がっているのに、ジベリさんを超えるプログラマーは現れていないということでしょうか?
今もカリフォルニアに住んでいるらしく、まさに生きた伝説と言っても過言では無いでしょう。
生きている人なので、オーバーテクノロジー(?)ですね。
最後に、オーバーテクノロジーの話では無いのですが、ゲーム関連で面白い話を一つ。
人類初の月面着陸を果たしたアポロ11号に関してです。
何とこのアポロ11号、コンピューターの処理能力がファミコンより下だったそうなんです。
よりによって、ファミコン以下のコンピューターで月面着陸。
科学者達もアームストロング船長もすごいことをやったもんです。まあ、本気で指摘すると、コンピューターの能力の方向性が違ったから、ということでもあるんですけどね。
ファミコンは映像を綺麗に見せることを重点的に、アポロ11号のコンピューターは軌道制御能力を重点的に作られたコンピューターになります。