制服 ( ぽっきー千代子 )
歳を取ってから「制服」を着る事は、私ではなくなる事、その制服を着た集団の一員になる事のように思える。
その中で光を放つ人がいましたね、AKB48のあの娘。抜群にかわいかった。だけど卒業して普通の服を着てひとりになったら、前ほどの輝きが失せてしまったような気がします(失礼)。確かにかわいいのだけど。あれは不思議な現象に思えました。
話は戻って、コンビニの制服を着ればコンビニの人になる。スーツを決めれば、OLとか保険レディとかになる。エプロンを付ければ、ヘルパーさんとか保育士さんになる。そして結婚して違う苗字をまとったら、〇〇さんの奥さん、〇〇さんのお嫁さん、〇〇くんのママになる。そして、役割(義務)ができる。こなさなければ、いろいろうるさく言われたり、なかなか煩わしいので仕方なく頑張る。特に赤ちゃんが生まれたりすると、はじめての事だし、自信ないし、不安だし、命かかってるし、いっぱいいっぱいに無我夢中にやっているうちに、だんだん私ではなくなっていく。だいたい、母親教室とか(今もあるのかな)みんなでおっぱい出して、保健士さんの言う通り母乳が出るように乳房や乳首を自分でマッサージとかするのだけど、恥ずかしくて逃げだしたよ。だけど出産なんかは恥ずかしいどころじゃなく、命がけで短い時間に身も心も母親になっていく。産後うつとかにもなっちゃうさ。
男はそんな私を見て「女は結婚すると変わると言うが、本当だな」と言った。ぜんぜんわかってない。あなた、変わらなきゃとてもやってけないわよ、と言いたいが、あまりそういう事は言わない。気が付いたらセックスレスの夫婦になっていた。最初は私がママだけで精一杯だから、断って、逃げまわっていた。気が付いたら何年も経っていた。そろそろ次の子供を、と、さんざん義父母などに言われて、やっとそういう気持ちになったら、お互いを異性として見られない。そんな時、妻はある意味で「制服」を着て女になる。そんなのもアリだと思う。近所の仲良しさんに、セクシーな下着作戦を勧められた。ダイエーにそんなの売ってたかなと思った。(今はインターネットがあって便利ですね)
だけど、普段からそういうのが趣味な人っているじゃないですか。一昨年やっと別れられたあいつもそうだった。「違う自分になりきって楽しめばいいじゃん」とか言われたけど、別に楽しくないし、楽しみたくもないし、とにかく私自身が欲しいんじゃないんだな、と思って悲しくなっていた。セーラー服から始まって、ナース服、スクール水着、体操着(この辺はなんと離婚した奥さんが着ていたやつ!!! 他に体内に入れるようなものも奥さんが使っていたもので、そんなもの使うか!!! って最初は驚いたけど、言えなくって、逆にそんな目に合う自分を楽しむしかなかった(Mっぽく)、他にメイド服、お酒の接待するお店で着るような派手でセクシーなドレス、バニーガール、サンタのドレスとかね。理解できなかったのは、給食室のおばちゃんが着る白い上下。オークションで買っては、うちに持ってきて、着せられて、写真を取られて、ナニされてしまう。拒むと怒鳴られたり叩かれたりして、愛情表現だとしても嫌な行為が、悲しい行為になって、早く満足して帰ってくれないかって事ばかりを考えていた。なんか、それするとパチンコが当たるらしくて、朝からそんな事しに来る事があって、終わったらでかけてパチンコしてたみたいだけど、それもなんか嫌だった。バカヤロー
でも世のみんなは、もしかしてこういうの好きなのかな。ハロウィーンとか人気だし。制服の女の子たちが歌っているの、男も女もすきでしょう。嫌がるから、DVされちゃったのかな。今でも、子供たちの制服には抵抗を感じる。