たまたま罪を犯さず大人になれた
少年少女の犯罪が報じられるたび思うこと。
「一歩間違えたら、自分もやっていたかも・・・」
私が高校生のときはガラケー全盛期で、インターネットはまだ全ての家庭にはなかった時代。
当時、出会い系で遊んでいる女の子は特別珍しくはなかった。
出会い系と言っても、必ずしも金銭を伴うパパ活を意味するわけではなく、男性とお茶して終わりということもあれば、気が合えば体の関係ということもあったよう。(幸いにも、無理やり…という危険な話は私の周りでは聞かなかった。)
私はというと、ゲーム関係のサイトに入り浸っており、高校生ながら一人でオフ会に参加したことがある。
出会い系とオフ会は、1対1か大人数かという違いはあれど、ネットでつながった見知らぬ人と会うことにかわりはない。
そしてもちろん、親はこのことを知らない。
自分や周りの女の子たちがそういうことに手を出した理由は、たぶん、家と学校がほぼ全てという環境に退屈していたから。
そういうときに、よく知らない大人が、悪意をもって接近してきたとしたら…
私の性格的に暴力的な犯罪をすることは考えられないけれど、何度か会ううちに親近感を抱いた大人から「お金を預かるだけ」などと言葉巧みに誘導されれば、詐欺の受け子くらいはやっていたかもしれない。
善悪の判断力はさすがにあったけれど、騙されていてもおかしくない。こうして無事に大人になれたのは、たまたま周りに悪い人がいなかっただけ。
少年少女の犯罪が報じられるたび、その子たちと10代の頃の自分には大きな違いはないような気がして、切なくなってしまう。
犯罪は犯罪だから、バッシングは当たり前なのかもしれないけれど、少年少女への強い非難を見るにつけ、よほど自分は品行方正だったのか、それとも自分もバカやっていたことを忘れているのか、どっちなんだろうなぁと思ったり。