絵本『おにのおにぎりや』
生徒さんの中で粘土に興味を示さずにお母様がどうにかしたいというご要望を受けて、おにぎりをいろいろな形に握らせようとこの絵本をを取り上げました。この作品を読んでどのようなおにぎりを作ったのか機会があれば見せてほしいですね。では簡単なあらすじを記していきます。
この作品はおにの兄弟が「おにが握るおにぎりだから美味いんだ」という話になり、おにぎり作りを始めて森の中の動物たちに配り始めちゃう話です。
いろいろな具材をおにぎりにしている様子は読み手側も思わず作りたくなってしまいます。おにぎり作りが絵本になっている作品は私が知っているだけでも7、8冊ありますが、この作品は色々なものをおにぎりにしているという点では見ていても楽しくなります。
私も子供が小さい頃は絵本きっかけで手を濡らして塩を振りご飯を手にのせて・・・という具合におむすび作りを楽しんだことが懐かしく思い出されます。またおにぎりの思い出となると祖母が握るおやつ代わりの塩おむすびは母の塩加減とは違い絶品でした。この絵本を読んでいると思い出が溢れてくる経験をこれからの子供達にも実体験として心の刻んでほしいと思います。
さて絵本の内容に戻ってみましょう。森の中で喧嘩をしていた熊と狐が甘いまんじゅう入りのおにぎりとしょっぱい魚入りのおにぎりを食してケンカを忘れてしまう場面があります。小さい頃は兄弟喧嘩をしていてもおやつを食べればいつの間にか笑い声を上げていたなんてことはしょっちゅうでしたね。子供達の中には「ケーキを食べれば笑顔になるよ」と話す子もいるくらいですからこのような場面を経験していると言えます。
子供達の読む絵本の世界にはいろいろな教えがあり、子供は絵本を介して色々なことを学ぶことも必要になります。自分で考えて行動する力という生きる力と同時に協調性や思いやりも必要になりますが、この作品の後半はおにぎりを食べることができなかったおおおにのためにみんなで団結し再度おにぎりを作ろうと行動します。このような問題可決能力を実行するという作品は案外多いのであらゆる作品を多読しておくことをお勧めします。