そのものだった

わたしは雲ではない、空だ。

空であり、そして、ときに雲となって遊んでいる。

わたしは波ではない、海だ。

海であり、そして、ときに波となって遊んでいる。

わたしはコインの裏ではない、コインの表でもない、コインだ。

コインであり、ときに裏になったり、ときに表になったり、して、遊んでいる。

わたしは闇ではない、光でもない、愛だ、自由だ。

愛であり、自由であり、ときに闇にもなったり、ときに光になったり、して、遊んでいる。

わたしは美春ではない、宇宙だ。

宇宙であり、ときに美春となって遊んでいる。

わたしたち一人一人こそがそのものであった、すべてであった、と思いだすだけいい。

創り、成り、遊んでいることを思いだすだけでいい。