一緒に、別々に暮らす
先日、リフォームコンパス東京表参道店にI様がご夫婦でお越しくださいました。
事前のご相談はありませんでしたので、まずは詳しいご計画内容について、お話を伺うことにしました。
I様ご夫妻は現在賃貸物件にお住まいでいらっしゃいましたが、
比較的近くにご主人様の実家があり、今回はそこを全面的にリフォームをして、
完全分離型の二世帯住宅にしたい、というお考えでした。
建物は築50年ほど経過した木造2階建ての住宅で、以前に行政の耐震診断を受けられていたそうですが、
評点が0.2となっていて、間取り変更と同時に建物全体の耐震補強が必要なご様子でした。
(建築基準法上求められる強度を1.0としますので、全くそれに満たない状況です。)
現在は止まっているものの、以前に雨漏りをした経緯や、
全体に傾きは感じられないものの、建具の開閉に不具合があるところも出ている様子です。
今回のI様のようにご実家を二世帯住宅にするというご計画は、少しずつ増えてきているような気もします。
親世帯との生活リズムには、通常は時間的にもズレが出がちですので、
結果的に、完全分離型の二世帯住宅にしたい、というご要望が多いのかもしれませんね。
ただしその場合には、水まわりの設備機器だけでなく、玄関から分けていくため、
お家自体にスペース的な余裕が必要になること、
また設備機器もそれぞれに必要となりますので、コストも余分にかかってしまい、
どうしても高額なリフォームになる可能性が出てきます。
そういう意味では、親御様世帯とのお話をスムーズに進めていくという意味でも、
リフォーム会社の担当者には、経験値や技術力と同時に、コミュニケーション力も求められることになります。
リフォーム会社には総合的な実力が大いに求められる内容と言って良いでしょう。
そこでI様ご夫妻には、リフォーム業界全体のお話をさせていただき、
候補となる会社の選定とご説明をした上で、各社についてまとめた資料をお渡しさせていただきました。
ご両親とはお話自体はできていらっしゃる様でしたが、
タイミングも含め、ご相談いただく形でその日はお帰りになられました。
その後、しばらく時間を経てからI様からご連絡をいただき、
4社のご紹介をさせていただくことになりました。
ぜひじっくりとご相談いただきながら、ご両親と仲良く一緒に生活のできる
素敵なお家にしていただけたらと思います。
I様、ご来店いただきありがとうございました。
Kousuke Kitamura