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きた!という確信

2018.06.11 14:03

これはきたね!

どうもこんばんは、りょーさけです。



賞をとってからまぁまぁ経ちましたが読み始めました、『蜂蜜と遠雷』です。


才能と音楽と世界の神秘、それらの三重奏。

奏でるは皆固有の過去を抱えた音楽の旅人たち。

柔らかく深く絡まる運命と、響き合う至上の才気。


最高峰の音楽家達がこの風景を見ているのかは定かではないけれど、しかし日常では感じるのが難しい芸術の妙味を感じさせてくれる一冊です。




若干自分の話になりますが、僕は二重の意味で言葉バカです。


一つに音楽になってもメロディより言葉に気が行きます。そして、二つに気が行くくせにそれほど言葉に敏感ではありません。


そういう意味で言葉バカです。


僕は以上の経緯を抱えて大学で合唱部に入りましたが、個人的にも合唱コミュニティの成員の一人としても全く箸にも棒にもかかりませんでした。

答えは明確です。


言葉をどう解釈するかという問題以前に、音楽は奏でることが重要だからです。

上手に奏でられない者はたとえ仮に完全に曲を解釈していても(「完全な曲の解釈」というのも特定の人にはナンセンスなのでしょうが)解釈を音に載せられません。


平たく言うと僕は何気なしに歌を上手に歌うこともできなければ、自分の下手さと向き合うこともしなかったのです。




下手で努力をしなかった私が合唱部で浮いてしまったことはさておき、そういう経験があったからこの小説で擬似的に(この「擬似的に」は「音楽を文字で表現している」という意味の「擬似的に」)表現されているモノの価値が分かるわけなので悔しいながらも得したような、実に不思議な気分です。


とまあ、いつもながらの長ったらしい自己分析は次回の就活にでも使うとして。





この小説はねぇイイっすよ。

芸術に興味があろうがなかろうが、それはそれで才能の話としてめちゃくちゃ読み応えあるし。

それらどちらに興味がなくても魅力的な人間たちが戯れる小説としても読めるし。



あとね、表現がとても簡素。いい意味で。

改行も多いからスラスラ読めますし。


あと例外的に、音楽好きな人は他の興味関係なしに読めるなこれ。

小説全体が音楽だもの。

音としての文字だな。


いい声の人にずーっとかたってて欲しいような、そんな物語ですよ…。




今更だけど。

迷惑をかけた合唱部の方々へ。


読んでる人一人もいないかもしれんが、あの頃は独りよがりでわがままばっか言って本当にすまなかったなあ…。


お詫びと言ってはなんですが、ぜひこの素晴らしい小説を読んでみてください(他力本願)。






うん。

歌の練習しよう。

歌う蔵人はあんまりいなそうだしな。