一期一会の春(根室本線)
北海道の桜の多くはエゾヤマザクラ。色は濃い目、野生種なので大きさや枝ぶりがふぞろいです。花とほぼ同時に葉がでるので見頃がとても短いのも特徴です。今年は桜前線の北上が早く、満開の予測が難しかったのですが、天気や開花状況から「今日しかないだろう」とゴールデンウィークの真っ只中、富良野に向かいました。(2023/5/3-4)
少し出遅れたので、午前の撮影に確実に間に合う滝川方面に向かいました。7時過ぎに東滝川駅に到着。お目当ての桜(写真の左端)は開花前(遅咲きの品種のようです)でしたが、タンポポ、チューリップなど花いっぱいです。
7時過ぎの富良野行は、タラコ。この「冠雪のピンネシリをバック」は撮りたかった1枚でした。春の目標がひとつ達成できました。幸先良しです。(夫婦のような2つの山は、右がピンネシリ、左がマツネシリ。石狩の名峰です。)
同じ場所(国道が線路をオーバークロス)の反対側は、開けた雰囲気で、桜と春色の落葉松がありました。この季節ならでは輝きです。
午前中は、この辺りで撮ることにしました。廃線区間ではありませんが、キハ40が走る春景色は貴重です。赤平から芦別までロケハンし、芽吹きと山桜咲く田園風景を選択。先ほど東滝川で撮ったタラコです。富良野から戻ってきました。ここは田に水が入ってからも良さそうです。
午後の運用は、富良野側です。どこで撮るかは未定でしたが、最初に訪ねた布部の公園が満開で見頃。ここに決定。布部駅も駅前に桜がありました。世の中にはこんなに桜があるんだと、この時期になると思います。
布部駅に車を停めて、布部の公園へ歩いて向かいました(約10分)。ちなみにこの日は2万歩を超え、足腰にも良い日でした。布部の公園で、15時の往復を撮りました。踏切方面から望遠で狙う桜のトンネル風味の構図もありましたが、より富良野らしいこの公園に留まり、広角構図で2本撮りました。ここは同士Nさんから教わった場所。ここで撮るのは目標の1つでした。素晴らしい桜でした。初めて訪ねましたが、残念ながらこれが最後の訪問です。
富良野の根室線のハイライトは金山ダムです、17時台の往復はタラコが運用に入ります。金山ダムに向かいました。桜は八分咲きくらい。咲きていてくれたことに安堵です。光線がやや厳しかったので、山を入れずに桜と芽吹きにスポットを当てて撮りました。
前日に決めたこの遠征。GW真っ只中の富良野の宿は3万円前後と普段の3倍~4倍。これは無理。いろいろ探した結果、滝川の駅前の宿が7,500円と普段と変わらぬ値段。少し遠いですが、滝川泊にしました。金山ダムから長駆戻る途中、ちょうど東滝川駅でマジックアワーでした。
20時に宿に到着。宿のレストランのラストオーダーに間に合いました。滝川産の鴨を使った合鴨蕎麦を頂きました。これがとても美味しく、写真も食も満足な1日になりました。
翌朝は4時前に滝川の宿を出て、金山ダムに向かいました。延々50キロ超。金山ダムには6時前に到着しましたが、既に駐車場はほぼ満車。ギリギリ間に合った感じです。最終的には100名近くになったと思います。芦別岳はくっきり見え、フレッシュな朝日が柔らかに差し込むコンディションです。皆さん、思い思いの構図で、最後の春です。私は手前の芽吹きを大きく入れて。
返しは、少し場所を変えました。芦別岳を入れて金山ダムの桜を撮る。春の目標をまた一つクリアできました。
達成感が出てしまい、どっと疲れました。あと1往復ありますが、金山湖でノンビリと流します。湖畔の桜は開花前でしたが、賑わい見せるキャンプ場。そんなゴールデンウィークらしい1枚です。珍しく満水でした。
午前の締めは、いつもの野花南交換。ここで撮り始めて1年になります。紅白車両で一周年!
待っている時間、アカゲラくんが遊びに来てくれました。
撮りたいものが撮れた今回の撮影。午後の運用はタラコが入ります。締めは、山部の落葉松林。春色のフレッシュグリーンの落葉松と朱色(タラコ)の組み合わせが新鮮な感じでした。晩秋もここで黄金色の風景を撮りました(2枚下の写真)。好きな服を別の色で揃えたような気分です。
よき遠征でした。白老鉄日記vol.125「一期一会の桜」でした。