『新卒フリーランス』調査、学生時代からは五割
【金融報道】 ランサーズ(4484.Tg)は、令和五年五月十一日に『新卒フリーランス(F)』に関する調査を公表した。
対象はFマッチング プラットフォーム「Lancers」へ登録しているF。本調査では、新卒或いは第二新卒でFという働き方を選択した者を「新卒F」と定義した。
同社の株価は年初来で一.四倍に上がっている(報道現在)。
<イノベータ+アーリアダプタ>
新卒Fのイメージでは、「大変」「新卒の時には考えられなかった」「新卒からFとして活動している人は余り見掛けない」の順。複数回答。
今回の回答者の中で新卒Fは一割。学生時代からFとして活動していた割合は五割弱。
新卒Fになった契機は「学生時代からFとして活動していた為」「就職先が見つからなかった為」「自分らしく働きたいと思っていた為」の順。複数回答。
新卒Fになって良かった=七割
新卒Fになって「とても良かった」=五割弱、「良かった」「どちらとも言えない」=共に三割弱、「良くなかった」=〇。
新卒Fのメリットは「好きな時間に仕事ができる」「好きな場所で仕事ができる」「やりたい仕事ができる」の順。デメリットは「収入が安定しない」「社会的信用を得るのが難しい」「仕事が見つかり辛い」の順。共に複数回答。
新卒Fとして働くデメリットや課題に対する対策は「自分の強みの言語化や可視化を心掛けている」「ランサーズ等のプラットフォームを活用して仕事を獲得している」「周りの信頼を得る為に実績を伝えようとしている」の順。複数回答。
=考察=
AI・ロボの第四次産業革命下において、若者・若手はフリーランス(個人事業主)という働き方が“最小リスク”である可能性が浮上してきています。
ChatGPTやBard等の「生成AI」は、これから信じられない程に多くの業務・職種を代替します。
司法・行政の公務員を含め、一般企業の間接部門だけなく、直接部門の業務・職種はDXの名の下に生成AI化していく事が今後十年~二十年の世界トレンドです。それはIT(Web)の第三革命の比ではありません。
それはつまり、今ある仕事が今後十年~二十年で減っていく、又は無くなっていく事を意味します。それとは対照的に、生成AI等を駆使する仕事は増えていきます。
生成AIは「仕事の出力」
第四革命下でモノを言うのは、個人ブランディングです。YouTuberやTiktoker等で分かる通り、個の力が集団(組織)を超え始めています。生成AIは「仕事の出力」ですので、政府並み、大企業並みの仕事の出力が個人で可能となります。
その際に向いている業態は、「個のフリーランス」となります。但し、個のフリーランスでは業務拡大や税制面で法人に対して不利な点が多いので、伸びている事業は切り離して法人成りし、その後は会社・事業売却や廃業届で手仕舞いとなります。
その利益を基に、また新たにフリーランスとして事業「個人ブランディング」の創造・成長・維持・破壊を繰り返していきます(再投資)。
フリーランスという働き方も一つの知識資本ですので、資本蓄積が早いに越した事はありません。第四革命下では、この知識資本が較差を拡大させていくでしょう。
故ピーター・ドラッカー(己酉)は著書「プロフェッショナルの条件」にて知識社会を、著書「イノベーターの条件」にて創造し続けるコツを、そして著書「テクノロジストの条件」にて技術のマネジメントを説いています。
記事:ファイナンシャルプランナ・京秦正法
画像:ランサーズ㈱