120年の歴史を誇る老舗酒蔵へ行ってみた!! その若き6代目の思いとは・・・
こんにちは、ぐるっとキッチン編集部Mr.Kです。
前回の私が投稿致しました「にいがた酒の陣」の記事ですが、皆さん勿論読んで頂けましたよね!?
そして今回の記事もテーマは『酒』です!!
さして日本酒に詳しくない自分がまさか続けて酒のネタを担当するとは…
しかも今回はなんと酒造会社への取材、しかも酒造会社へ行くこと自体生まれて初めてという事もありチョッと不安でした💦
「酒造」って聞くとなんかとっても敷居が高くて、近づき難いようなイメージが…(あくまでも私自身の勝手なイメージです、関係者の皆様申し訳ありません)。
でもまぁあれこれ考えていても仕方ないので、今までの取材でつけた度胸で突撃取材といきましょう!!
てことで今回私がお邪魔した酒造がこちら↓↓
(公式HPより拝借致しました)
笹祝酒造㈱様です。
こちらの酒造さんですが、去る2月のホテルレストランショー2023で弊社ブースにて自慢の酒を振る舞って頂きおおいに盛り上げて下さいました。
その節は本当にありがとうございました。
そして先月の「にいがた酒の陣」の際に笹口社長に許可を頂き今回の取材と相成りました。
てな訳で笹祝さんに到着~!!
見るからに歴史を感じる佇まいに圧倒されます!!
看板や暖簾もめっちゃいい感じ!!
ではお邪魔しま~す。
笹パンダ君が出迎えてくれました、久しぶり!!
どんどん行きましょう!!
壁の一升瓶のオブジェかっこいいですね~!!
(でもここまだ玄関口です。)
そしていよいよ店内へ…
↑ちなみにこちらのスペース、お客様が自由に利用できるフリースペース的な場所ですが、改装前はなんと冬の間だけ働きに来ていた蔵人の皆さんの居住スペースだったそうです!!
ガラス戸や奥の階段は当時のまま、なんか今と昔が共存する不思議な空間でした。
この春にリニューアルしたばかりの店内は外から見た重厚なイメージから想像できない程オシャレでチョッとしたカフェみたいな感じでとにかくイケてます!!
あっ、笹口社長がいらっしゃいました!
今日はよろしくお願いします!
笹祝酒造さんの創業は明治32年、そこで造られる酒の9割が地元で消費される「地酒の中の地酒」です。
造り手であり、また地元民でもある立場から「今飲んで美味い」と思える日本酒を提供することがモットーの酒造さんです。
目指す「美味しい酒」は地元に住む人々が飲んで美味しい酒、それは同時に造り手が飲んで
美味しい酒で、流行りのスタイルや味と違っても自分たちの味覚に誇りを持った酒造りをしています。
ただそれは決して昔から変わらない味、という訳じゃありません!!
そして今、笹祝酒造さんは大きな変革の時を迎え、新しい商品造りや新しいイベントや催し、
とにかく新しいことにドンドンチャレンジしているんです!!
その一つとして誕生したのがこちら↓↓
麹の教室です!
酒造りにおいて最も重要な工程でもある麹づくり(2024年には伝統的酒造りとしてユネスコ無形文化遺産登録が見込まれているそうです)。
その麹に子供から大人まで誰でも気軽に触れて感じてほしい、という笹口社長の思いから
オープンしたキッチンスペースです。
日本酒を次世代に繋げていく新しい取り組みなんです。
我々の身のまわりにはたくさんの発酵食品があり、とりわけ「麹」は日本酒はもちろん、味噌や醤油など、今もなお日本の食生活を支え続けています。
麹の教室の魅力は、その麹を塩や醤油に漬け込んで調味料の塩麹、醤油麹を実際に作るワークショップです!
そしてここで作った塩麹、醤油麹は自宅へ持って帰り、2週間ほど育てたら実際に調味料として料理に使うことができる、って訳です。
実際にワークショップで作られた調味料がこちら↓↓
↑写真左が塩麹、中央と右が醤油麹
特別に味見させて頂きました!!
10日位前に漬け込んだものなので、まさに完成間近といった状態です。
そのお味はというと…
美味しいです!!
たしかに調味料なのでそのまま食べると若干しょっぱいですが、醤油麹は少しづつ舐めながら酒のあてになりそう!、白いご飯にのせたら何杯でもイケちゃう感じです。
これを肉や魚に漬け込んで焼いて食べたら絶対うまいヤツですね!!
そして驚くべきは、材料は塩・醤油と麹と若干のスパイスのみ!!
それがたった2週間でこんなに美味しい調味料になってしまうとは…
恐るべし、麹の力!!
麹の教室で実際に米を蒸す際に使うセイロや木蓋やお釜は弊社から購入頂きました!!
いつもありがとうございます!
笹口社長のお話しを伺っていると、実際に麹の教室を体験したい、というお客様がいらっしゃいました。
お話しを聞いてみたところ、どうやら以前から興味があったようで、先日のテレビ出演をご覧になって三条市からお見えになられたお客様のようです。
ただしこの麹の教室ワークショップ、基本的に事前予約制なので、残念ながらこの日は体験できず…
※それでもせっかくわざわざ来て下さったということで丁寧に説明して差し上げる笹口社長
さっきの調味料も試食(私も一緒にまた試食ww)して頂き、お客様も「事前予約しますね」と納得してお帰りになられました。
予約がないから、といってただ帰すのではなく、ちゃんと対応するホスピタリティには感服致しました!!
↑麹豆乳ホットラテ、先ほどのお客様と一緒に頂きました。
何度も言いますが、麹の教室は「事前予約制」です。
興味のある方はHPから事前予約をお願い致します。
楽しいこと請け合いですよ!!
※公式LINEもリリースしました。事前予約はもちろん空き状況もチェックできますので是非!!
友だち追加すると来店時オリジナルステッカーがもらえるみたいです!!
特別に頂いちゃいましたww
再び笹口社長と話しをしていると、今度は酒蔵見学がしたい、という団体のお客様がいらっしゃいましたよ!
ただしこの酒蔵見学も要予約!!
でこちらの方々予約なしでの来店だったんですが、そこは笹口社長、特別に「いいですよ」
との回答、臨機応変な対応、流石です!!
んっ、チョッと待てよ?
皆さんに付いて行けば、自分も酒蔵に入れるのでは!?
これは願ってもない大チャンスです!!
皆さんから快くOKを頂き、ご一緒させて頂く事になりました!!
正直酒蔵は見れないと思っていたので、めっちゃラッキー、もちろん人生初体験です!!
この日は土曜日で酒蔵自体は稼働していませんでしたが、酒造りに温度が大事、との事もあり中はひんやりしていました。
高い天井に太い梁が幾重にも張り巡らされた昔ながらの木造建築が印象的で、歴史の重みと時間の流れを感じずにはいられません!!
そしてもし建物自体が壊れてしまうと、もう現代に直せる大工さんもいない、とのこと!!
昔の建物ってホントすごいですね~!
※そういってるわりにそれらの写真は!?って思ってる方、笹口社長のお話しを聞くのに夢中で撮り忘れてしまいました、すいません…ライター失格ですね( ノД`)シクシク…
気になる方は是非実際に酒蔵見学でご覧ください、その際は要予約ですよ!!
・笹口社長って?
明治32年創業の笹祝酒造の6代目、東京の大学を卒業後、神奈川の酒販会社に就職。6年程勤めたのちに帰省。
なんと大学卒業の段階ではまだ家業を継ぐ気はなかった、との事。
アルバイト先の飲食店に笹祝の酒があり、それを美味しそう飲む姿を見て、家業を継ぎたいという気持ちが芽生えてきたそうです。
↑自慢の酒の説明をする笹口社長
・笹口社長の思いとは?(はい、ここでタイトル回収です)
笹口社長が目指す理想の酒蔵とは…、ズバリ『家族で遊びに来れる酒蔵』
んっ、どーゆー事!?
詳しく聞いてみました。
「元々酒蔵って敷居が高いイメージがある、ましてやお酒が飲めない人にしてみたら全く興味のない、近寄り難いイメージがある、それを払拭したい、なんとかも門戸を広げたい」
と以前から考えていたようです。
「お子さん連れのご家族に遊びに来て頂いて、遊びに来たついでに日本酒を買って帰って、それがきっかけで日本酒の事が好きになって、お子さんが大人になって小さい頃酒蔵へ遊びに行ったことを覚えていて、親になったその子がまた家族で遊びに来てくれる、そして子供だけでも気軽に遊びに来れるような酒蔵にするのが夢なんですっ!!」
なるほど、遊びに来れる酒蔵ってそういう意味か!!
たしかに酒蔵って普通子供が出入りするようなところじゃないですもんね。
でも笹祝さんには先ほど紹介した麹豆乳ホットラテや酒粕を使ったジェラート(これ超美味しかったです!あとで写真出します)なんかもあり、子供だけでなく、お酒が飲めない大人の方でもかなり楽しめます!!
実際日本酒があまり得意でない私も取材でお邪魔した気がしないくらい楽しかったです!
それもやっぱり笹口社長の気さくな性格と旺盛なサービス精神がそう感じさせてくれるんだと思います。
私も今回の取材で今まで勝手に持っていた酒蔵や酒造に対するイメージが180°変わりました。
そして笹口社長のような若い社長さんがこれからもっと日本酒や酒蔵のイメージを変えていくんです!!
また今回の取材で感じました。
酒造りって、酒が好きな事はもちろんですけど、それだけじゃ勤まらないお仕事なんだな、って。
笹口社長のお話を伺って、迸るパッションと漲るパワーを感じずにはいられませんでした。
酒造りという日本が世界に誇れる歴史と伝統を継承しつつ、ただそれに囚われることなくあたらしいことにどんどんチャレンジしていく笹祝酒造さんや笹口社長、そしてひいてはすべての酒造会社さんのこれからにおおいに期待ですっ!!
そして笹祝酒造さん、ほんとに遊びに行ける酒蔵でした。
皆さん是非一度行ってみて下さい!
日本酒が好きな人はもっと好きに、そうでない人もきっと好きになります。
陽気でチョッとお茶目な若き6代目がむかえてくれるはずです!!
こんな感じでww↓↓
笹口社長、今回は本当にありがとうございました。
以上、Mr.Kでした。
最後にお・ま・け
酒粕を使ったジェラート「ザ・コシタンジュンマイジェラード」です。
地元の名店「和風ジェラートおかじ」さんの製造で、酒粕の風味は活かしつつ、子供でも食べられるジェラートです。
味は絶品でした!!(今回の取材の一番の楽しみが実はこれでしたww)
食べる価値ありです。
これなんだと思いますか?
見ての通り井戸です、って言いたいところですが、実はこれトイレの手洗い場なんです!
あまりにもイケてたので思わずパシャリ!(トイレの手洗い場の写真撮ったの人生初です)
こだわり感じますね。
蔵で火を炊かなくなったので現在は使用していない当時の煙突。
ただしこの辺りで一番高いので現在は避雷針になっているんだそうです