ノミの駆除薬が効かないという方
たまに、ノミの駆除薬を使用しても、ノミがいなくならない、という方がいます。
前提としてノミの駆除薬というのは、ノミがワンちゃん、猫ちゃんにくっついた途端にノミを殺すのではなく、ノミがその子の血を吸った直後に死なせる薬です。
つまり、薬を地肌に塗布すると、それが全身に広がっていき、その薬が行き渡った血を吸うことでノミは死にます。(体に薬が行き渡る、と言ってもワンちゃん、猫ちゃんには害がありません。ただし、物によってはうさちゃんに害のあるノミ駆除薬もあります)
上記のように、ノミが血を吸ってから死ぬ、という段階があるため、しょっちゅう外に出ている猫ちゃん、ワンちゃん(特に猫ちゃんは他の子との接触が多いため)の場合、常にノミがいるように見えてしまうのです。
当院で使用しているノミ駆除薬は汗腺にのみ広がり、ノミおよびその幼虫もしっかりと退治するタイプ(これは体内に入るタイプではありませんが、最もよく使用される駆除薬です)、血液の中に入り込んでより強力にノミを殺すタイプ(血中に入っても哺乳類には害がありません)、食べるおやつタイプで、即効性が強い駆除薬、の3種類を主に処方しています。
以前、ノミ駆除薬を使用してもノミがいなくならない、ということを言っていた方が、ノミ駆除薬を使用するのを止めたら、家族全員ともノミに血を吸われるほどに、家中にノミが溢れてしまったご家庭もあります。
よくノミが体についているワンちゃん、猫ちゃんを飼育している方は、ノミ駆除薬の投与はしっかりと続けるようにしましょう。
追記
市販のノミ駆除薬に関して
市販のノミ駆除薬の中には、医薬品と医薬部外品が存在しています。
はっきり言って、医薬部外品の方は効果がほとんどありません。
医薬品のノミ駆除薬はフィプロニル、という成分が入っています。
しっかりと効果のある薬を使用できるよう、覚えておくと良いかと思います。