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Ryouko Aomasa/蒼政涼子 Piano Home page

しずくしずか

2018.06.14 02:47

葉を伝う雫は何て美しいのだろう。

静謐で神聖な空気に満ちている様に思う。

雫達は、人間には聞こえない程の静かな声で、丸い躰を揺らしつつ話をしているに違いない。

そして静かに溢れ落ちて行く。


「里芋の葉っぱの上の朝露を集めて、小瓶に入れる。その小瓶を持っていると、妖精が見えるようになる」

何処で聞いたのか、小学生の頃そんな話を信じて、

日の昇る前の里芋畑へ出向いて、朝露を小瓶に集めた。

妖精は、子供の私には見えていたのだと思う。今は大人になって、その記憶を忘れているだけ。