部下と面談で何を話すのか
久しぶりにマネジメントの各論について、
今回は、「部下と面談で何を話せば良いのか」という内容について書きたいと思います。
流行りの1on1しかり、四半期や半期毎の面談で「何を話せばよいか、毎回質問にも困る」ということをある方に聞かれたので、書いてみたいと思います。
四半期や半期で目標などが立っている場合、その成果や過程について確認する、というのは当たり前です。
それだけで終了していると勿体ないと思います。
「それ以外」で何を話すか、を書きたいと思います。
結論から言います、方法論として
「毎回同じことを面談で聴く」
これが最も大切だと考えます。
上長は部下(メンバー)に対して、気になることがたくさんあると思います。
今の業務の進捗、
目標に対するGAPをどう埋めるのか、
日々の行動で思い悩んでいることはないか、最近はどうか?
等々。
では、なぜ面談を行うのでしょうか。
これも「部下(メンバー)の状態・プロジェクトの状態を確認する」という回答が多いと思います。部下の状態を知りたい、プロジェクトの進捗を知りたい、は上司側のための面談。
面談の目的。
それは、能力開発を一緒に行う、ではないでしょうか。
僕はそれを意識して面談したりするようにしています。
いつも聞いている質問は、こんな内容です。
最近仕事していて、どうですか?
会社に感じていることはありますか?
強み(得意)と感じていることは?弱み(苦手)と感じていることは?
基本的には、とにかく強みを伸ばしていこう。
何か、やりたいと考えていることはありますか?
何か、上長にしてほしいことはあるか?
上長として知っておいてほしい健康状態及びプライベートなことはあるか?
概ね、こんな感じの内容。
で、必要に応じて「してほしいこと」などを伝えます。
で、それぞれ答えてくれたことをメモするなり、データにするなりで必ず覚えておく。
この、答えたことをきちんと覚えている上司はどれくらいいるでしょうか。
僕は忘れやすいのでメモするのですが、せっかく答えてくれたことを忘れてしまっては元もこうもありません。
逆に。
部下(メンバー)も答えた内容は忘れます。
忘れても良いと思います。
で、何か月か経ったときに答えてくれた内容を一緒に振り返る。
これにより、「あ、そんなことを感じていたんだ」というのを一緒に振り返り、
「出来るようになった」「やっぱりそこは変わらないんだ」「そこは変わるんだ」ということを一緒に考えていく。
以前、できなかったことができるようになったり、
以前からできることがさらに得意になっていることに一緒に気づく。
この気づきにより「成長」を初めて実感できるのだと思います。
「あ、それ、できている」
この積み重ねを一緒に感じることが大切だと思います。
面談を通じて、能力を開発していく。
ついつい上司は、
「それ昔出来なかったのにできるようになったね」
のような発言をしてしまいがちだと思います。
でも、それは信頼関係が出来ている時には有効だと思いますが、
上司が蓋をしてしまうことになりかねないと思います。
多くの部下(メンバー)は、上司よりも優秀なところを沢山持っていると思います。
マネジャーは役割がマネジャーなだけで、「評価する、偉そうにする」というのは全く持って間違っています。
似ていることで褒める、というのは方法論としても有効ではあると思いますが。
少し、話が脱線しましたので、戻します。
いつも同じ質問をしていくことで、
同じ立ち位置になり基準が揃って比較できるため、能力開発に繋がりやすいと思います。
これが組織全体でできると尚、良いと思っています。
きちんと部下(メンバー)に耳を傾けて、面談していきたいと思います。