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退屈と惰性と 改

BD チーター レビュー

2023.05.25 09:33

 今回のレビューは、トランスフォーマー ビースト覚醒 より、

“BDー02 デラックスクラス チーター” です。


 実写映画最新作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” に登場するマクシマルの戦士、

“チーター” が、

ビースト覚醒メインライン、デラックスクラスシリーズで発売されました。


 初代ビーストウォーズでレギュラーメンバーの一角を担い、その後もいろいろなシリーズでリメイクされているチータスことチーター。

 ビースト覚醒への出演も当然というところでしょうね。

 しかし、すでに予告PV、スタジオシリーズ版で確認されているものと、このデラックスクラス版とではロボットモードのビジュアルがまったく違う・・

 今回のデラックスクラス版は、それこそ初代ビーストウォーズに登場したチーターをリデザインしたような姿で、仮に数世代前のジェネエーションライン・・日本でまさにジェネレーションズ名義で展開していたシリーズでチーターとして発売されていてもおかしくないデザインです。

 クルッとチェンジ版でも基本的に同じデザインなので、映画制作の初期段階ではチーターはこの姿だったのかもしれません。

 いくらなんでも、実写版チーター? ならこんなんだろ・・とタカトミ側が勝手に作るわけはないと思うし。

 ほかの連中はそれほど極端な相違がないのに、なんでチーターだけが・・

 とりあえず、レビューしていきます。


チーター

 初代ビーストウォーズではマクシマル側のレギュラーとして全編にわたって活躍。

 吹き替えの関係で海外原語版と日本語版とではかなり異なるキャラクターのようですね。

 原語版の本来の設定では、マクシマル部隊最年少の戦士で、物語の主人公格ということなので、実写版のバンブルビーに近い存在ともいえます。

 一方、今回のビースト覚醒で実際に登場するビジュアルはかなり屈強な戦士という感じで、はたしてどういったキャラクターで、どんな活躍を見せてくれるのか・・


ロボットモード

 ビーストの頭部が胸部に、前肢が肩の後ろ側に配置されるなど、基本的なパーツ配置は初代ビーストウォーズ版・・そのリメイクであるキングダム(以下、KD)版と共通ですが、わりとスマートなイメージのあるそちらと較べるとけっこう太ましいというか、がっしりとしたプロポーションになっています。

 とくに脛のボリュームが特徴的ですね。

 あとはとにかく線が増えている印象。

 パイプディティールやパネルラインなど、メカニカルな情報量が増しています。

 同シリーズのバンブルビー同様、塗装箇所はあまり多くありませんが、成型色でも黄色が2色使われていたり、わりと変化のある作りにはなっているかと思います。


 ネコミミを連想する左右の突起と、やはりネコ科動物的な意匠を含むフェイスデザイン。

 顔付きは、やはりビーストウォーズのチーターをベースにスタイリッシュな方向にアレンジされています。

 ただここも塗装は顔面だけなのでちょっとあっさりしてますね。

 目は裏打ち構造で立体的ですが、集光ギミックはありません。

 まぁ、そもそもクリアパーツが使われてないし。


 背面。

 ビーストの背中ほぼそのままなのですが、こちらもやはりメカっぽさが増しています。

 脛裏に少し隙間が見えますが、気になるほどではないかな。

 ほか、肉抜きなどはあまり目立ちません。


 ビーストの前肢の配置は基本KD版と共通なのですが、KD版が胸部のガワも含めて背中側に開いていたのに対し、今回は前肢のみを後ろに回す構造になっていて、本体と前肢とがけっこう密着しています。

 前肢の接続はボールジョイントなのですが、肢側の切り欠きに合わせて固定するようになっているのでほぼ動かせず。

 そのため肩周りが若干窮屈です。


付属武器

ブラスター

 KD版では省かれた、いわゆる内臓銃が付属。

 ちょっと小さいのと、収納時に重心をたたむために本体部分に大きな溝があるのが少し気になりますが、基本的なデザインはオリジナルのビーストウォーズ版を踏襲していて嬉しいですね。

 銃口は3㎜軸。

 右側面にあるジョイントで背面にマウントすることも可能です。


 KD版に倣い、メタルス由来のビーストの尻尾を取り外して鞭状の武器も付属。

 KD版とは逆に根元側を保持。

 さらに先端が開いてブレードが露出するなど、より武器らしいデザインになっています。


ビーストモード

 名前通りのチーターにトランスフォーム。

 生身のチーターではなくメカチーターですが、いかにもなロボットアニマルではなく、生身感とメカっぽさが絶妙に同居した、秀逸なデザインだと思います。

 こちらは、劇中の姿にそれほど遠いものではない気がしますね。

 特徴的な斑点もちゃんとプリントで再現。

 ただ、ロボットの脛になる太腿部分だけ急に色が違うのはちょっと違和感。

 ここも黄色でよかったのに・・

 また、それぞれの肢先が固定なので、可動面でKD版に劣ります。

 ほかにも細かく見ていくとコストカットの影響かと思われる部分がちらほら・・

 変形パターンはおおよそKD版を踏襲していますが、ロボットの前腕側面のパーツを回して胸部と繋げる部分や、同じくロボット時の脛を開いてビーストの後肢を展開するところなどは独自の構造になっています。


 頭部造形は非常に精密で、デザイン自体もかなり格好いいと思います。

 目も別パーツで再現されていて立体感がありますね。

 口が開閉しますが、かなり小さいパーツでとくに引っかかる部分もないのでかなり開けにくいです。

 個体差かもしれませんけども。


 前肢の付け根はロボットモード時同様、ジョイント受けの切り欠きに合わせることで角度を固定する仕様になっています。

 ジョイント軸が肢に対して真横ではなく、斜め上から伸びているためですね。

 そのせいで可動もちょっとクセのあるものになっています。

 ボールジョイントの意味が・・


 内臓銃はその通称の通り腹部に収納可能。

 変形自体、この銃の収納を前提としたものになっていて、収納せずに変形した場合、脇腹部分が抜けた状態になってしまいます。

 こちらが収納したうえで変形させたもの。

 内臓銃が見えてしまうので、どのみち若干スプラッタ風味。

 そしてロボットの拳は剥き出しです。

 前腕側面のパーツを前に回すことで肩は隠せているわけですが、正直中途半端感は否めませんね。


比較画像

 KD チーターと。ロボットモードで。

 流用ではありませんが、基本構造はこのKD版を踏襲したかたちになっています。

 サイズも同じくらい。

 結果的にKD版はロボットモードはオリジナルデザインの再現を目指し、ビーストモードはどちらかというとリアルな動物に寄せたものになったわけですが、仮に今回のBD版のような路線だったとしても、現代ふうアレンジということで受け容れられていたかもしれません。


 ビーストモードでも。

 有機的な雰囲気の強いメカビーストということで、BD版のこのデザインも決して悪くはないです。

 脇腹をもう少し上手く処理して、肢先も可動できていれば文句なしだった・・

 覚醒ウエポン版のチーターと。BD版はビーストモードで。

 細部は異なりますがおおむね雰囲気は共通しています。

 ウエポン版は前だけとはいえ肢先が動くんだよなぁ・・

 同じデラックスクラスシリースのバンブルビーと。ロボットモードで。

 どちらも武装が充実しているので遊び甲斐はあります。


 変形して。

 どっちも黄色いし、劇中でも意気投合するのかも。

以下、画像

 可動は良好。

 腰部の回転や足首スイングなどWFC以降の基本フォーマットに加え、ボールジョイント接続による手首の可動、頭部の反りなどかなり柔軟に対応できます。

 立て膝もばっちり。

 ただ個体差なのか仕様なのか、可動部が総じて堅いです。

 変形のときでも、ビーストの頭部と首周りのパーツを開くのに一苦労します。


 手首は回転に加えて内側へ曲げることもできるんですが、

内側に曲げられるなら、どうにかしてビーストモードで隠せるようにしてほしかったな・・


 頭部もほぼ90度後ろに倒せるので、伏せた状態での射撃ポーズも可能です。

 撃つべし!撃つべし!


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 バンブルビーのように使いにくいこともなし。


 ビーストモードでも。

 口の開閉に加え四肢が可動。

 それぞれ前肢は肘、後肢は膝の部分でも可動しますが、やはり肢先が固定なのであまり躍動感のあるポーズはとれませんね。


 ビーストモードでも使えるスタンド用3㎜穴はありませんが、剥き出しの拳で5㎜軸が保持できるのでそれで代用して、飛びかかるようなポーズもなんとか。

 ただここでも肢先が動かないことがネックに・・


 覚醒ウエポン装備で。

 本体に5㎜穴が一切ないので、手で持てるぶんだけ。

 バンブルビーもそうでしたが、もう少し拡張性のある構成にしてもよかったと思いますね。

 というか本当、このメインラインのコンセプトがわからない・・


 ライカンスロープモード!

 KD版でもやったけど(笑)。

 覚醒ウエポン増備でなかなか強そう。


 以上、“BD チーター” でした。


 ビースト覚醒メインラインのアイテムなのに、劇中とはまったく違う姿なんですが!?

 まぁ、まだ実際の映画が見られないので、そう言いきってしまうのもどうかな。

 ひょっとしたら、最初はこの姿で出てきて、途中で姿が変わるのかもしれないし・・

 いや、そんなことはないか(笑)。

 本当、誰なんだよ、このチーターは?

 過去の実写系トイでも、劇中の姿とはけっこう違う、というようなものが発売されたことはありましたが、ここまで別物というパターンはさすがになかったと思います。

 ましてモブキャラじゃなく、それなりに出番があるだろうキャラなのに・・

 どういう経緯でこうなってしまったのか。

 しかし、劇中再現度を無視して純粋に変形トイとして見た場合は、まぁまぁよくできたものにはなっています。

 ビーストウォ-ズ版のチーターのアレンジトイと考えると、デザインそのものはロボット、ビースト両モード文句なく格好いいですし、KD版で再現されなかった内臓銃の付属もポイントが高いです。

 ただ一方で、ビーストモードでは四肢の先端が固定だったり、脇腹部分の雑な処理だったり、パーツ数が抑えられている様子もあってなんともちぐはぐな印象を受けるのも確か。

 なんとも評価が難しいですね・・

 ビースト覚醒のメインライントイ、総じてこんな感想になりそう。

 ただスタジオシリーズもね、チーターも、先日初公開になったライノックスも、なんか微妙な感じなんだよなぁ。

 まぁもちろん、実際に現物を触ってみないことにはわからないんですが。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。