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Hana ノ Namae

水も滴る サンカヨウ

2023.06.21 14:28
(2022/6/18 北八甲田連峰)

(2022/5/18 梵珠山)


山荷葉(さんかよう)

メギ科サンカヨウ属/多年草


"荷(か)"は蓮(はす)の意。正確には、”荷“は蓮の茎葉を、”蓮“は蓮根(れんこん)をそれぞれ意味するという。"葉"をつけて"荷葉(かよう)"で”蓮の葉“のこと。

山に生える、蓮の葉のような大きな上向きの丸い葉を持つ植物という意味で『山荷葉(さんかよう)』。


春〜初夏に白い花を、その葉の真ん中に咲かせるが、この花の見どころは、なんと言っても雨にしっとり濡れると花弁の白がすっかり透けて透明なガラス細工のようになるところ。

サンカヨウの他にも、白いホタルブクロの花などは透明になりやすい。

白い色と言うのは元々色素がなく、当たった白い太陽光がそのまま満遍なく細胞壁に当たって散乱されるので白く見えるのだが、組織に水が染み込みやすいものは、花びらの組織の中までしっとり濡れると光の散乱がなくなり、まるで透き通って見えると言う仕組み。

小雨や霧雨に濡れた程度だと、うっすら半透明ぐらいにしかならないが、しっかり長時間の雨や露でずぶ濡れになると、良い感じで透明になってくれるが、咲いた花弁は雨や風で散りやすいのが…


花が終わった後に、青紫色の実を数個つけるのも面白い。この実はやや酸っぱいが葡萄のような食感と味がするが、食用葡萄よりも種が大変多い。

鳥に食べてもらって種を運んで貰うのだろう。

(2023/6/18 青森市・東岳)


花言葉:清楚な人/親愛の情/幸せ/自由奔放