早月の真夏日にひるがの高原やまびこロード
オイル交換もバッテリー交換も済ませたのに、全然乗る機会を逃しまくってたら、あっという間に2ヶ月経ってたから、これはやばいこんなことではやばい、流されているのではないか、人生は革のようなもので、化けると靴になって包むと鞄になるって、違う、革じゃない川だよ、人生は川のようなものなんで、ぼっとしてて気がついたらいつの間にか下流に流され海に至ることになっちゃうよ、やばいやばいよ、と焦ってたら、なぜか週末晴れてくれた。これは絶対に乗れとのお告げであると思ったね。よーし、乗るぞ乗っちゃうもんね。空気圧見てチェーンにオイル差してプレクサスでカウル磨いて、よし準備完了なのであった。行くぞ行くのである。
実家新型ガレージからCBR600R/ABSジョン・カーター号を引っ張り出すと、エンジン一発始動! いやすげーよ、バッテリー新品だと、セルの回る音がすげーよ、今までがキュルキュルズドーン、だったけど、今日のはキュキュドーーンってパワフルさが全然ちげーよ。もうね、全開炸裂だよ。驚異的な他を圧倒するパワーを宿して生まれ変わっちまったのさ、この最強CBR600RR、もはや向かうところ敵なし、目の上のタンコブである新型CBR60RRや名実ともにHONDA最強のCBR1000RR-Rよりも、つおい。絶対に、つおい。拳を突き上げてサイキョーと叫んでたら、ゴールデンレトリバーの散歩をしていたキレーなおねーさんに、アブナイおっさんを見る目で見られた。これば別の意味でやばいので、急いで出発した。
まずガソリンを入れよう。いつものコスモ石油に行くと、給油機の前にバイクを止めてハイオクを満タンにいれた。ハイオクは162円もしたぜ。もうね、ここまで高止まりだと、今更ながら高い安いなんて不平不満を垂れる気にもならないよ。あーそうですか、162円ですか、開き直りの世界だ。喫煙者の皆さんに、タバコがどんどん値上がりしててもやめないのを、愚か者の目で見たりするけど、よく考えたらライダーも同じだよ、どんどん値上がりするハイオクを垂れ流ししてただ走ることだけが目的で走って、もうガソリン高いからやめようなんて考えもしないからな。
満タンにしてコスモ石油を出たら、国道19号線で多治見方面に向かう。途中で尾張パークウェイに入って、国道41号線までワープだぜ。今日は日曜日の時間早めだったから、尾張パークウェイはガラガラで、ストレスなして国道41号線までやってきた。そこからはいつものルートで中濃大橋を渡ると、関市に入って美濃加茂市に入って、国道156号線を北上するコースに入った。
今日の目的地は、ひるがの高原である。久しぶりのかっ飛びなんで、走りやすいルートを選んだのさ。香嵐渓から茶臼山のほうに行く予定だったけど、芝桜の大混雑が予想されたので諦めた。渋滞なんかストレスたまっちまうからな。ひるがのからやまびこロードで行く作戦だぜ。ちなみに、今日の装備は上がメッシュ革ジャン、下がカントリージーンズである。最高気温予想が28度だから、ビミョーなんだよ。いっそのこと30度超えだったら、全部メッシュにしたけど、25度前後は一番中途半端なんだよなー、全身メッシュだと走ると寒い、全身フルレザーだと止まると暑い、みたいな。
国道156号線は、行楽客の車も多かったが、とにかくバイクがめちゃくちゃ多かった。これはあれだ、今や日本全国民が一億総どこかへ出かけなきゃ症候群とでもいうべきか、これまでの反動で、猫も杓子も、出かけたいという欲望に駆られているというか、出かけなきゃという、変な義務感に苛まれているわけで、最近じゃ、地味な観光地も満員御礼で、下手に出かけたら命取りな人混み渋滞に巻き込まれるぞ。それを避けるためにも、なるべくマイナーなルートを選択するのさ。玄人ライダーの腕の見せどころなのさ。みんな行くところはわかってるんだよ、この先、郡上八幡からせせらぎ街道に行くに決まってるんだよ。うじゃうじゃ走ってるバイクはみーんなそっちに行くので、こちらは引き続き、国道156号線を北上するのだ。
途中、ファミマで水分補給をする。バイクが4台5台止まって、なんか食ったり飲んだりだべったりしてた。水分補給をさっさと済ませたら、先を急ぐぜ。割と都会な郡上八幡を通過して、郡上大和から白鳥に進むと、油坂峠の巨大な高架の自動車道が、今日も見事に日の光を浴びで君臨しているのであった。毎回思うんだけど、南海トラフ地震が来たら間違いなく崩壊するんだろうから、この辺りに住んでる人は気が気じゃないんか、などと余計な心配をするのであった。割と都会の白鳥油坂交差点付近を過ぎたら、ここから一気にローカルな雰囲気に染まっていく。そんな国道156号線を走っていく。
道の駅白鳥でちょっと休憩しよう。何台かバイクも止まっていた。腹減ったので、なんか食いたいと思ったけど、この時間に変なもん食ったら、お昼が食えんくなるからどうしよう。食事処を見たら、色々うまそうなメニューが掲示してあるんだけど、もう営業してるのだろうか。モーニングメニューも出てたから、今はまだモーニングだけなのかな。店に入ってモーニングしかなかったらショックなのでやめた。一時期のモーニングブームはどこへやら。今や全然モーニングに興味なしになっちゃったからなーこの物価高と値上げ攻勢で喫茶店のコーヒーの価格が、許容範囲を超えちゃったからな。代表的なところで言うと、コメダ珈琲店なんざ、460円だよ。吉野家で牛丼食えるじゃん。そう言うことで、モーニングの時代は終わったのだった。そして、道の駅白鳥の食事処のメニューも、うまそうだったけど、諦めて次行ってみよう。
そこからいよいろひるがの高原への高度を上げていくうねうね道、このルートの最もダイナミックな箇所に入るのだった。ブイブイいわせてやるぜ。アクセル全開で、研ぎ澄まされた無数のコーナーを切り落とすようなコーナーリングテクニックを披露しながら、高度を上げていくと、前方にヤンキー仕様のスズキの軽自動車が信号待ちしてたので、その後ろについた。信号青に変わった途端に、ヤンキースズキの軽自動車がアクセル全開でぶっ飛んで行きやがったので、これは完全に挑発してきてるぜ、ヤンキーのこれみよがしななんちゃってチューンの軽自動車では、相手にするまでもなかったが、売られたケンカは買うよ。獅子はネズミ一匹にも全力で戦うというくらいだからな。所詮、スズキの軽自動車だが、この最強HONDAの力の格差をまざまざと見せつけてやるぜ。行くぜ! アクセル全開! とぶっ飛び態勢になったら、ヤンキースズキがあっさり道を譲ってくれたので、普通に追い越して、普通にピー(自主規制)キロで走って見えなくなった。ふっ、見えなくしてやったぜ・・・だけど、なんか、ちょっと、引っかかる感じ。あ、危なっかしいバカバイク来たから譲っとこ、絡まれたら困るしなーなんて、すっごく大人の対応されてたんじゃね? ちょっと、これって恥ずかしくね? 恥ずかしすぎる。穴があったら入りたいけど、穴はなくてトンネルがあったのでそれに入った。
しかし、天気も良くて、空気のカラッとしてて、実に快適なので、気持ちよく走ってひるがの高原まで順調に進むと、今日の目的地、というか、いつもの目的地分水嶺までやってきた。他県ナンバーの車が何台か止まってたので、縁っこの方にバイクを止めて記念撮影した。そして、ちょっと高原の空気を吸って吐いて、しばし、忙しい日常と都会の喧騒を忘れるのであった。さて、ここからはやまびこロードである。他にバイクも全然走っていない、実に快適な道だった。気持ちよく走っていくと、対向車線に走ってくるバイクが何台かいて、みんなこのルートでひるがのまで進むのか、自分は逆ルートで走ってんのか、へそ曲がりだからいいか、などと思って走ってたら、いつの間にか後に3台4台のいかにも速そうなSS軍団がついてきてたので焦った。やばいやばすぎる。こんなのに煽られながら走ってたら焦って転ぶぞ。しかし、最強HONDAがYAMAHAなんぞになんで道を譲らないかんのだクソ。絶対にいやだけど、このままではやばいので、道を確認するようなフリをして、途中で止まった。そしたら4台が一気に加速して、今までのチンタラヘタレ走りの鬱憤を晴らすようにぶっ飛ばしていった。ふっ、見えなくして以下略。
こうしてブイブイ言わせつつ、白鳥まで戻ってきた。そしたらいよいよ腹が減ってきたので、仕方がないので郡上八幡の吉野家に入った。牛丼では芸がないから、他のものが食いたいと思って、入り口に唐揚げ定食のポスターがあったので、これにしよう! と心に固く決意して、店内に入って、カウンターに座ると、注文を聞きにきた可愛らしい店員さんに「唐揚げ定食」とハードボイルドに言ってやったぜ、可愛い店員さん、まあ、なんてかっこいいライダーさんなのかしら、私、恋してしまいそうぽっ、となるかもしれないぜ、罪な男だぜ、などと思ってたら「唐揚げ定食は11時からです」と言われました。「すいません、牛丼並ください」となってしまったのだった。店員さんが可愛かったからまあいいか。牛丼食ったら、あとは来た道を戻るルートで進んだ。
途中、セブンイレブンでクーポン券を使ってセブンカフェを飲んだら、あとはまっすぐ家まで帰ってきた。
下界は暑かった。まだ5月なんですけどね。
本日の出費
お茶 122円
牛丼 448円
セブンカフェとパン 205円
本日のCBR600RRの走行距離 200キロくらい
累計のCBR600RRの走行距離 34240キロくらい