『W旦那+(プラス)』 the "no" phase23 三代目妄想劇場ショートストーリー
2018.06.21 02:50
隆二は不器用に隆臣を抱っこして、哺乳瓶を口元に持っていく。
「たっくん、お茶でしゅよ~、おくちあーんして」
隆臣はうっすら目を開けて哺乳瓶をくわえ、コクコク飲み始めた。
「飲んだ飲んだ!」
「僕を赤ん坊扱いすんなって言ってやれ」
臣は隆二のすぐ隣に座り、隆臣の頬を人差し指で触りながら笑っている。
「いーよね、たっくんは今日だけ赤ちゃんでしゅよ」
至福の時を過ごしているかのような笑顔で、隆二が隆臣を見ている。
その隆二を見て臣が言う。
「お前、女だったらいい嫁さんになるだろな」
「やめてよ、気持ちわりぃこと言うな」
一生懸命に哺乳瓶を吸う隆臣の額に唇をつけたまま、隆二は目を閉じた。
「心配で仕方ない…」
「なにが?」
「お前が隆臣を溺愛し過ぎている現実が」
「んだよ、文句あっか?」
つづく