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第285話:ゴーピーがクリシュナの竹笛の音色を讃える(5):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』

2018.06.20 23:21

「ピンと立てた耳を容器に、

牛たちはクリシュナの口から流れ出た

竹笛の甘露を飲んでいます。


母親の潤った乳首から溢れた乳で

口を満たした子牛たちは、

立ったまま動けずに

涙で一杯の瞳で

ゴーヴィンダと心の中で共にいて、

その心の中で主を抱きしめます。


母よ。


この森の中では、

すべての鳥が美しい木々に枝の上から

クリシュナを見ています。


目を閉じて、

主のフルートの甘い響きを耳を澄ませてただ聞き、

他のどんな音にも決して意識を向けません。


当然、この鳥たちは

偉大な聖者の方々と同じ段階にいらっしゃいます。


川がこのフルート(クリシュナの歌)を聴くと、

川の心は主を望み始め、

その潮流は決壊し、

水は駆り立てられ、渦を巻きます。


波という腕で

ムラーリ(クリシュナ)の蓮華の御足を抱きしめ、掴み、

蓮華の花をその前に捧げるのです。」



…つづく

(10巻21章13-15節)