ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission 7-⑪
2018.06.21 00:45
隆二はICUの窓越しに心配そうに恭介を見つめている。
元々顔色がいい方ではない。
白い肌がいっそう青白くなっている。
「太腿の皮膚を移植するって言ってたけど…」
「よぉ!具合はどーだ?」
後ろを振り返ると、真っ黒なサングラスを掛けたRYUJIが立っている。
「…お前!?いつからそこにいた?」
「ふん!おめぇはBOSSのことだけ考えてりゃいーんだよ」
「…なんか食ってきたのか?」
RYUJIは長細い爪楊枝をくわえている。
「BOSSの見舞いにくる前に飯食ってくるバカがいるか!」
「それもそうだけど」
「で?首尾よくいったのか?」
「ああ、成功だって」
「感染症の心配はあるけどってドクターが言ってたよ」
「お?点滴の管外れてねぇか?」
「大変だ‼血が出てる…ナースコールしないと…」
「ったく、この病院は看護師常駐してねぇのか?ICUの意味ねーな」
吐き捨てるように言うと、RYUJIはICUの扉を開けた。
to be continued…