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テヒマニ

誰かが読んでくれた、ということ。

2018.06.22 17:43

 お気に入りの小さな港町に、ふと思い立って来ています。

 こぢんまりとした、とても魅力にあふれる町で、本が読みたくなったり、ただぼんやりと海を眺めたくなったら、ぶらりと訪れる町です。


 午前3時の今は宿の部屋の窓から、港の入り口を知らせるための明滅する赤と緑のきれいなライトを眺めています。

  部屋から海が一望できるのだけれど、さすがに外が暗くて見えない。おまけに雨が降ってきて、雨どいをつたう水の音が激しくて、なかなか眠れない。

 部屋から見える目の前の堤防で本を読むのがお気に入りなのですが、雨が降ってきているので今朝はそれも無理そう。

 でも、このない感じがむしろ心地よいのです。今日は日がな一日、ごろごろしながら本を読むのも悪くありません。

 

 今日は久しぶりに言葉がすらすらと出てきます。 たぶんそれは前回の記事を書いたから。そして誰がが読んでくださったから。

 書いたら終わりではなく、誰かが読んでくださることで、記事ははじめて記事としての意味をもちます。

 実を言えば、前回の記事はどうしても誰かに読んでほしかったのです。あまりにも個人的なものでしたが、たった一人でもよいから、親族以外に、そんな人間がこの世に存在したのだというささやかな記憶を残してもらいたかった。

 わがままな記事でしたが、それが私にできる唯一できることだったのです。


 この1ヶ月、その思いが言葉にできなくて、それ以外の文章も書けずにいました。こんなことを言う人間がフリーペーパーを作っているなんて、覚悟がなくてほんとなまぬるいなぁと自分でもあきれてしまいますが。


 前回の、とてもとても個人的な記事を読んでくださった方へ。

 読んでいて気持ちのよい記事ではなかったかもしれませんが、お付き合いいただき、本当にありがとうございました。


 これからは、楽しくて身になる記事を増やしていこうと目下計画中です。どんな形になるかはわかりませんが、乞うご期待くださいませ。

 あらためて感謝いたします。

 ではでは!