死に際にたむける本音
2023.06.01 09:15
父がもうすぐ死にます。
そんな時、ただただ父を励ましたくて、
後悔の涙ばかり流す父に
「もういいんだよ」
「もう大丈夫だよ」
と、声をかけていました。
でも、ふと気づいたのです。
父とは10歳の時に別れました。
その後、母は苦労して兄と私を育てました。
私の結婚式には呼びましたが、バージョンロードは母と歩きました。
まだわだかまりがあったのです。
でも"過ぎ去ってしまったことはもういいのだ"と思おうとしました。
だけど、あることをきっかけに、私の中の子どもが暴れだしました。だから伝えたんです。
「私のことをもっと心配して欲しかった」
「私に何もかも押し付けないでよ」
父はそっと手を握って
「ごめんな」
と、言ってくれました。
私は子どもに戻ったように泣きました。
それは、本当"子どもに戻った"感覚でした。
きっと、10歳の私が心の中にいたに違いないのです。
それでも
「こんなこと言ってごめんね」
とも、伝えずにはいられませんでした。
最後の時が近いのに、こんな風に責めてしまっていいのか?と感じたからです。
だからこそ、今まで
「もういいんだよ」と父に伝えてました。
でも、よくなかったんだ。
父は謝る私に
「言ってくれてよかった。言っていいんだよ」
と、手を握って言ってくれました。
死に際にたむけるには、厳しい言葉だったかもしれない。だけど、受け止めてくれた父を見て、私は愛を取り戻しつつある。