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フレームは部品で買えるけど・・・けどがつく。

2018.06.23 05:23

バイクで転倒や事故にあってしまった時に損傷が大きいとフレーム本体が曲がったり、フレームの繋ぎ目の溶接部が割れたりします。かなり大きな転倒じゃないとフレームまでは損傷したりすることはマレですが、もしフレームに損傷を受けた場合バイクは直るのか?実は直ります。フレームまで部品として販売されております。しかしフレーム交換まですると結構な修理代の金額がアップしてしまうのでどこまで修理するか・・・判断が難しいところです。


こんにちは、三重のカワサキバイク屋の代表の今西です。

フレームって何?というお話からすると、バイクは沢山の部品から構成されております。その部品を根幹となる部品がフレームでエンジンを支え、バイクの基本構造として一番重要なものです。人間でいうと骨の背骨みたいなものです。フレーム交換に関してのこのブログはあくまでも私見なので、状況が一台づつ違うのですべてのバイクに当てはまらないし、メーカーやバイクの用途によっても違う文章になっていくのでね。

写真を見比べてもらうと分かりやすいと思います。上が部品が装着されているバイクの状態。下がフレームが見える状態の感じ。緑色したパイプみたいなものがフレームといわれる部品です。


フレーム交換する状態の転倒や事故の場合かなり大きなダメージがある状態です。フレーム交換をする修理って実はそんなに多くないのが現状だと思います。

理由として

1、フレーム交換して修理すると金額が新車買えちゃうくらいいくときがある。

2、フレーム番号が変更となり、もし仮に数年後売却しようとすると値段がつかない。

3、結構大規模な作業なので僕らも一瞬躊躇してしまう作業。


大切なバイクなので直したい気持ちは十分にわかるんですがね、どうしてもデメリットも結構あるんです。

まず理由1として修理代の金額が結構高いですが、バイクは部品を全部注文すると1台作れるくらい部品はほぼ販売されております。但し、部品を買ってバイクを作ろうとするとコストは新車の3倍くらいかかると言われております。そしてフレーム交換に踏み切る時、どうしても関連部品も交換が増えるのです。フレームが曲がったりすると他の部品もそれなりに損傷を受けている場合が多く、フロントフォーク、サブフレーム、カウル、などなど・・・結構な金額が必要となってしまうのです。


理由2として、これまたあとでグサッとくる事実なんですが、もし仮にフレーム交換を実施して直しても、数年後売却するときに買取相場ではバイクが売れないという事実。かなりガクッと下がることになります。これはフレーム交換をすると車体番号が変わってしまうからフレーム交換したことがだれでもわかるため。普通、フレーム番号ってカワサキのバイクなら、ZXT10A-000000やZRT20A-000000などアルファベットと数字が必ず記載されております。実はフレーム交換することにより、国土交通省に届出を出し、登録打刻抹消をして壊れたフレームの車体番号を国土交通省の検査官の前でぶっつぶして(簡単にいうと使えなくするためにフレーム番号を削ったりするみたいなもの)新しいフレームに「職権打刻」といわれるフレーム番号を新たに国土交通省から認可をもらうみたいな段取りになるんです。そうするとフレーム番号が「国00-0000」みたいな国という漢字が入ったりします。車検証の書類なども今まで使われていた車体番号から変わるので誰がみてもわかる状態に。どれだけ部品を変えて元通りに戻したとしても、やはり買い手がつきにくい・・・そうするとやはり売却時に値段がつきにくい・・・という感じに。そんな!!!!とよく言われますがだって自分が中古車のバイクを買おうとしてフレーム交換しています!!というバイクを買う!?ということなんです。ボクは個人的に怖すぎて買わない。だっていややもん!それだったら違う中古車を探します。


理由3として、作業が超大変なので僕らも躊躇してしまう点。

これ段取り的にはこんな感じで(フレーム交換をすると仮定して)


修理入庫→修理見積り→修理箇所の確定→部品注文1回目(フレーム注文)→カワサキに注文依頼書と届出証作成→フレーム入荷→登録抹消手続き開始→陸運支局へ新しいフレームと壊れたバイクをもっていく→陸運支局にてフレーム抹消→自店に戻り修理開始→フレーム移植と部品発注2回目→フレーム交換完了(完成率80%くらいかな)→陸運支局へフレーム交換したバイクと、壊れたフレームをもっていき、職権打刻申請→車検証交付→走行テスト→部品注文3回目→走行テスト→部品注文4回目→走行テスト


という具合でここまで順調にいけばこんな流れとなります。文章にすると長い!!!!!けど作業はもっと長い!!!!!!!

ただ、走行テストでやはり問題がでたりする場合があるのでこの繰り返しで作業が行われていくということ。えーこの危険な走行テストはボクの役目・・・危険なお仕事はボクと昔から決まっております(笑)


ということなんです。結構なリスクがあるんですよね・・・そしてそれならもう一回バイクを買い替えよう!となる場合が多いんです。ただやはりたまにフレーム交換未だにありますね・・・簡単に言うと1分の1のプラモデルを作る感覚です。けどプラモデルは動かないけどバイクはね・・・動くのでこれまた気の使いようがハンパないということなんです。


あまり知られていないし、バイク屋さんでみることもマレなフレーム交換について書いてみました。ちなみにフレームだけ売ってくれ!!とカワサキに言っても売ってくれませんのでご注意くださいね。どのフレームに載せ替えて、どのような理由で交換となるのかというちゃんとした理由がないと買えない仕組みなので。


カワサキ正規取扱店 株式会社今西マシーンテクノ

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