もじあそシナリオ【冒険者の酒場は今日もうるさい】~レッドドラゴンの肉を奪い合え~
※このシナリオは「のべるぶ」内コンテンツ「もじあそ」にて作成された
文章の即興劇です。
※もじあそとは、文章でセリフを紡ぎながら作成する大人数参加型の
合作シナリオ作成あそびです。
◆◆◆事前設定◆◆◆
タイトル:【冒険者の酒場は今日もうるさい】
ここは、夢と魔法と剣戟とほんの少しの愛と欲望の集まる ファンタジー冒険者の宿「かたじけぬ亭」
腹を満たす為だけの飯に
酔いを回す為だけに飲む酒
この酒場は、毎日うるさい。
今日も、クエストに失敗したドワーフや 女に振られた不良僧侶。
勇者を夢見る無職の遊び人。 沢山の冒険者が集まっている。
◆◆◆
【クエスト①のお話のはじまり】
「かたじけぬ亭」は今日も昼から賑やかだ。
様々な冒険者が集まり始めた頃、食肉業者がかなじけぬ亭に入ってきた。
業者が言うには、中々お目にかかれない「レッドドラゴンのしっぽ肉」が手に入ったそうだ。
冒険者たちの目がギラついた。
店員の誰かが言う「これ、1人前しかないけど……どうします?」
【【【レッドドラゴンのしっぽ肉を取り合え】】】
◆◆◆配役◆◆◆(1:3:1)
レンレン:女性・年齢不詳 悪魔アイドル。めちゃくちゃ音痴 歌う と、人が気絶するほど バックダンサーばかりをしている
ダイナ:女性 30代 酒場の店員 基本キッチンだが足りない時はホールも手伝う 元旅の料理人
ロゼ:赤ワインのように美しい赤髪が特徴のクールビューティな女性 酒に強く、お酒が大好きな、オ・ト・ナ 職業は、踊り子だがなかなか人気が出ず、生活困難になってきたため、酒場にバイトの面接に来る
ミュート:ネズミ(酒場のオーナー) 18時~24時は人の姿になる
シアン:年齢18歳 男 魔法使いだが筋肉バカ寄り
◆◆◆本編◆◆◆
レンレン「これ本物?」
ダイナ「はぁ…またやっかいなもんを」
シリア「何なのかしら?これは」
ロゼ「肉・・・肉よ肉!ワインに合う代物ね・・・これは絶対に逃せないわ」
ダイナ「レッドドラゴンのしっぽ肉、間違いないわね、、それにこの脂の乗り方、かなり良質な環境で育った個体でしょうね」
レンレン「毒とか…入ってないよね?」
シリア「気になるけど...取り合ってまで食べる気にはならないわ。ここで喧嘩とかされても困るし。」
ダイナ「…」
しっぽ肉を見つめる
ダイナ「ふん、毒も無いどころかやっぱり最高級の品質だよ、これは」
ロゼ「あら、あなたたち乗り気じゃないのね、なら私がもらっていいかしら?」
レンレン「食べないとは言ってないわ!」
シリア「私はパス。」
ロゼ「私は数多なるワインを飲んできたの、この肉の美味しさをちゃんとわかるのは私だけよ」
ダイナ「そう急ぐもんでもないと思ったけど、鮮度が落ちても困るからね」
レンレン「何で決めるの?飲み比べとか?」
レンレン「歌なら自信あるわよ」
ダイナ「他にしっぽ肉食いてぇのがいねぇなら、二人にきめてもらうか?」
ダイナ「ちょっと待ってろよ」
ダイナ「貴重なしっぽ肉食いてぇやつはもういねぇかぁ?」
ミュート:「チュー!」
シアン「あ、俺も!! 食ってみたい!」
ダイナ「ほらまだいただろ」
ダイナ「…(小声)オーナーもです?」
ミュート:「チュ♪」(店で後でお酒と食べたい♪)
レンレン「ん?三人と…1匹かな?」
ダイナ「そうみたいだな」
ダイナ「さーて、どう決めようか」
レンレン「手っ取り早くゲームで決める?」
ダイナ「最初は力比べもおもろいと思ったが…」
シアン「おっ! 力比べなら! ふんっ!ふんっ!」
0:力こぶを出してみせる
ダイナ「おおー悪くないな」
ダイナ「だが…」
0:オーナーを見ながら
ダイナ「それじゃあ公平性にかくと思わないかい?」
ダイナ「だから、ここは『魔力棒倒し』でどうだ?」
ロゼ「魔力棒倒し?」
シアン「魔力棒倒しってなんだ」
レンレン「私もしらな~い」
ダイナ「あんたらガキの頃にやらなかったのかい、珍しいね」
ダイナ「ほら、このスライムの魔核に、特定の波長で魔力を注いでやると」
0:半透明な小さな小山が出来上がる
ダイナ「そんでこの上に、適当な棒をぶっ刺してやって」
ロゼ「私、魔法使いでもなんでもないわよ?それでもできるのかしら?」
ダイナ「魔法は使えなくても、魔力はあるんだから、そもそもガキの遊びで、誰でもできるものよ」
レンレン「契約してくれたらある程度魔法使えるよ」
シアン「あ~!それ! 師匠にやらされたやつだ!! 俺、苦手なんだよ」
ロゼ「ふーん・・・じゃあ、それでいいんじゃないかしら」
ダイナ「大丈夫そうね、それでここから自分の魔力を少しだけ注ぐと」
0:スライムが少し削れる
ダイナ「ね、これを繰り返して…本来は棒を倒したら負けだけど 今回は倒した人の勝ちにすればどうかしら?」
レンレン「OK~本気出していいよね?」
◆◆◆
『魔力棒倒し』
ルール説明 1人ずつ順番に 50から1〜5までの数字を引いていきます。
0にした人の勝ちです。
(例) 1人目50-2=48
2人目48-5=43
3人目43-4=39
のように順番にやっていきます
◆◆◆
シアン「あ、それなら大丈夫だな! 俺、繊細な魔力操作できねぇんだよ」
ロゼ「やってやるわ」
レンレン「最初から全部注ぎ込んじゃだめなの?」
レンレン「その方が大変そう~」
ロゼ「私からいくわ、50-4=46」
レンレン「はい!46-5=41」
シアン「じゃぁ、俺な。41-5=36」
ダイナ「(小声)あら、オーナー何処かに行っちゃったのかしら、忙しい人だものね」
ダイナ「一旦私が代わるわね」
ダイナ「36-3=33」
ロゼ「33-1=32」
レンレン「魔力制御できない!やっぱ 32-5=27」
シアン「27-5=22」
ダイナ「ふぅ、そういえば、あなた達しっぽ肉、どう食べたいの?」
シアン「俺、美味ければ何でもいいっす!」
ダイナ「美味ければって、どう調理しても美味しいのよね」
レンレン「お水と食べる!」
ダイナ「お水とって…まぁそうね、素材の味を感じられるのはお水なのかしらね」
レンレン「今、酒を飲むと…私を私が抑えられる自信がないわ」
ダイナ「なるほどね、暴れられても困るから、その時は水にしておいてもらおうかね」
ダイナ「さて、『魔力棒倒し』続けていきましょうかね」
ダイナ「力のありそうな魔法使いくんが27-5=22といったところね」
ダイナ「次はオーナーなのだけど、できるかしら」
ミュート:「ダイナ、仕切ってくれてありがとう。では私の番か。ふむ22-4=18か」
ロゼ「そろそろ、ちゃんと考えないといけないんだろうけど・・・私にはそういうのはよくわからないわ、18-1=17」
レンレン「う~ん…魔力調整とかやっぱ無理! 17-5=12」
シアン「12-1=11。うぅぅ、魔力操作しんどい」
ミュート:「ふむ。11-2=9」
ロゼ「んー・・・9-3=6」
レンレン「コツを掴んできたわ! 6-4=2 やっぱり手加減とか性にあってないのかも」
シアン「……ん? ん?ん? ……なぁ、これ、俺が2引けば俺の勝ちか?」
0:シアン、長考の末、やや興奮気味にまくしたてる。
ロゼ「食うも食わぬもあなた次第よ」
シアン「やった! レッドドラゴンかぁ、幻の味!! 楽しみ過ぎるっ!! ついでに、炎系の魔法の威力なんかも上がったらありがてぇんだけど!」
ミュート:「チューー……」
レンレン「くっ!私の右手が言うことを聞いてれば!」
ダイナ「そのようね、筋肉魔法使いあなたの勝ち、おめでとう!!」
ダイナ「それじゃ、作ってくるわ。なんでもよかったわね?」
シアン「はぃ! 美味しい物ならなんでもござれっ!なので!」
ダイナ「あいよ、ちょっと待ってな」
0:ダイナはキッチンへ向かい調理を開始した
ダイナ「いつぶりだろうねぇ、ったく、懐かしく感じるなんて、アタシも歳か?」
ダイナ「できたよ、レッドドラゴンのテイルステーキだ。」
ダイナ「やっぱり、これが一番シンプルにこいつの美味しさを感じられるだろう」
ダイナ「強靭だがしなやかな動きをするその尻尾はただ硬いんじゃなく、ドラゴン特有の旨味のある脂がそれを可能としているんだ」
ダイナ「あいつらは自身の熱でその脂をコントロールして硬くしたり柔らかくしたりするのさ。だから、今回はレア気味にしてみたよ」
シアン「うっひゃぁ!! 美味そう!ぃゃ、絶対美味い! 食う前から分かる! いただきますっ!!!」
ダイナ:「あいよ、喜んでもらえてなにより、それじゃアタシは戻るかな」
0:シアン、ガツガツいきたいところをグッと抑えてじっくり味わう
シアン「ふぅ。ごちそうさまでした! 今まで食べた中で一番うんまかったっす!」
作者:かぬれ みゃる 彰人 危険生物かれん かかわわ