電視観望プロジェクト ~ 大山青年の家
2018/6/16 大山青年の家で電視観望のテストを行いました。
「一緒に電視観望のプロジェクト研究したいね」と話をしている島根大学教職大学院の先生(星仲間)を通じて鳥取県大山町の「鳥取県立大山青年の家」の敷地内駐車場をお借りして実現したものです。
この日は鳥取県内の小学校から1,2年生が集まり「初めてのお泊まり会」がありました。
望遠鏡やモニタを設置していると「何してるの?」と声を掛けてくれる子供たち。
残念ながらこの子たちに綺麗な天体を見せてあげることは出来ませんでしたが、大山青年の家のスタッフの方と一緒に束の間の天体観望を楽しみました。
使用機材は以下の通り。
望遠鏡: Takahashi ε-130D(D130mm f430mm)
カメラ: ZWO ASI294(4/3インチ フォーサーズ)
パソコンに取り込んだ画像は少し離れた大きなモニタにワイヤレス(Miracast)で映し出します。
これはさそり座のアンタレスと、すぐそばの球状星団M4です。
わずか5秒露出のリアルタイム画像です。
球状星団の小さな星の集まりがよく分かります。
続いて干潟星雲M8と三裂星雲M20です。
電視観望の良いところは同じ画像をみんなで共有できるところ。
みんなで大きな画面を覗きながら三裂星雲が3つに分かれて見える理由を説明をします。
目の前の「瞬間」の天体を見ながらの説明でスタッフの皆さんもわかりやすそうです。
わし星雲M16です。
望遠鏡を覗いても色は見えません。
なぜ?(この説明もしないといけませんね。)
綺麗な星雲の姿をそのまま見ることが出来る電視観望は、これからの新しい観望のスタイルのひとつになるでしょう。
アイピースを覗くと、目の前に広がる星を独り占めできます。
これは電視観望では味わえない楽しみです。
でも...
小さな子供さんはアイピースを覗くことが難しいです。
ピントも人それぞれなので本当にピントが合った状態で見てもらっているか。
せっかく来てもらったのならベストな状態で見てもらいたいです。
電視観望にも問題はあります。
明るい画面を見ることになるので、空を見上げたとき、暗い空に目が慣れないので星が見えません。
眼視観望と同じ場所でやるときには考慮しなくてはならない課題です。
初めての電視観望でしたがおもしろいプロジェクトになる予感がしています。
ご協力いただいた島根大学の先生、大山青年の家および大山町教育委員会の方々に感謝申し上げます。
記 - 古都