存在を知らせる
気づけば6月! 5月は私の誕生日もあり大好きな月で、浮かれているうちに過ぎてしまいました。早い~!
おかげさまで、映像翻訳者の会 Wakkaもグランドオープンから2か月が過ぎ、ようやく運営チームでささやかなお祝い会をしました。いや~オレたち頑張った!偉い!と、この日ばかりは自画自賛。これも根気強く温かく見守り、応援してくれる皆さまのおかげです。ありがとうございます!
さて、6月しょっぱなの仕事はセンセイでした。文芸翻訳家、越前敏弥さんの大学の授業で、映像翻訳について講義をしたのです。この授業には2年前から年1回呼んでいただいていて、1年目はオンライン、2年目はハイブリッド、3年目は対面がメイン(オンラインが2名)。今年は25名ほどの大学生を前に、お話しました。
さらに同業仲間の松本陽子さん、永井歌子さんも来てくれて心強かった! 学生さんの鋭い質問にも答えてくれて、より幅広い視点で映像翻訳の仕事を伝えられました。ようさん、歌ちゃん、ありがとう!
何よりもうれしかったのは、講義後にわざわざ声をかけてくれた学生さんがいたこと。宇宙開発ライターもやっているとのことで、Twitterとインスタを教えてもらいました。これからお世話になることもあるかも♪
越前さんと言えば、ダン・ブラウンのシリーズ(『ダ-ヴィンチ・コード』など)や『ロンドン・アイの謎』(次男もはまってた!)など人気ミステリー小説の翻訳を手がけ、『日本人なら必ず誤訳する英文』をはじめ数々の著作を出し、さらに海外小説を広めるためにイベントを主催し、読書会のために全国を飛び回るマルチなお方。大御所とは思えないフットワークの軽さとチャーミングなお人柄にファンも多いのです。
そんな越前さんと知り合ったのは、かれこれ15年近く前のと。まだ越前さんが「翻訳百景」のイベントを定期的に開催されていた頃です。当時の私は翻訳者の知り合いが少なくて、Twitterが同業者と繋がる唯一の場でした。そこで「翻訳百景」を知り、他の翻訳者を誘って(その頃は1人で行く勇気がなかった・・・)何度か参加。越前さんにサインをしてもらい、名刺を渡し、話しかけて・・・を繰り返すうちに覚えていただきました。その後、「翻訳百景」でトリローグ(知ってる?)のメンバーで呼んでいただき、映像翻訳の話をしたこともあります。
越前さんの文芸翻訳講座を受講したこともありますが、課題をろくにできずアッサリ敗退。「翻訳百景」の定期イベントが無くなり、お会いする機会も減り、年賀状などで繋がる程度でした。
それなのに大学の講義に声をかけていただけたのは、コロナ禍にオンラインで行われた日本通訳翻訳フォーラム2020(JACI主催)がきっかけです。越前さんが大トリのセッションを担当、私は字幕翻訳について初めてオンラインで話しました。正直なところ、反省だらけの内容でしたが、越前さんに「オンラインで話せる人」と認識されたらしく、今回の講義に繋がったのです。
本当にね、何でもやってみるものだと思います。ダメだったら、やめればいい。特にフリーランスは自分から動くこと、存在を示すことが大事。「ここにいるよ!」と声を上げないと、なかなか見つけてもらえません。
私が実名でブログを書くようになったのは1年前ですが、新人の頃から早々に名刺を作り、人に会えば配っていました。それが仕事に繋がった経験が何度もあります。発信の重要性を実感してきたから、講義後に学生さんが声をかけてくれたのが余計にうれしかったのです。
翻訳会社や制作会社に問い合わせたり、イベントに参加するのが難しくても、今はSNSなど繋がる手段が増えています。Wakkaにも掲示板や公開プロフなど発信する場があります。最初は恥ずかしくても、やっていれば慣れるもの。少しずつでも「自分はこういう人」と知らせていくと、意外な仕事に繋がるかもしれません。
自分に合う発信方法が見つかると、フリーランス生活もずっと楽しくなる気がします♪
写真はバースデーウィークに海岸で見た逗子花火。さいっこうでした!