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野球ドイツ代表 選手名鑑

2024.09.01 01:08

| 接戦に持込むチーム作り出来るか?

2000年代はオランダ、イタリア、スペインに続く”欧州勢4番手”という評価だったドイツ代表だが、現在はイスラエルやチェコなどの台頭で欧州でも中堅という評価に落としている。2022年のWBC予選ではドイツ系アメリカ人選手を招集したドイツ代表の前評判は高かったが、蓋を開けるとイギリスやチェコに敗退。これまでのWBC予選でも点差が開いた負け方が多かったが、WBC本戦出場権を獲得するには強豪相手に接戦に持ち込む投手力や試合運びが必要になるだろう。WBC本戦出場となれば、M・ケプラーやB・ドノバンなどドイツ出身のメジャーリーガーが参戦可能となるだけに、投手を中心に戦力強化し予選突破を図りたい。

マルクス・ゾルバッハ(SP/ボン・キャピタルズ(GER))Baseball-Reference   Fangraphs   Bundesliga

'12,'16年WBC予選、'12,’16,'19,’23年欧州選手権ドイツ代表。アメリカ時代は主に2A,3A級ででプレイもメジャー昇格ならず。2024年は欧州代表に招集され、侍ジャパン第2戦に先発。2回自責点0と健闘。140キロ台半ばの速球に、カッター、チェンジアップが武器。




スベン・シュラー(SP/ハイデンハイム・ハイデケッフェ(GER))Baseball-Reference   Fangraphs   Bundesliga

'16,'22年WBC予選、’16,'19,’21,’23年欧州選手権ドイツ代表。'14年から’19年シーズンまでドジャース傘下でプレイしたドイツ代表の常連投手。1試合だけだが最高で3Aレベルまで経験。2024年には欧州代表に招集。侍ジャパン第2戦にリリーフ登板し1回自責点0。




トーマス・ゾンマー(SP/ケーンカウンティ・クーガーズ(米American-Association))Baseball-Reference   Fangraphs

'22年WBC予選ドイツ代表。同予選では負けたら敗退となるチェコ戦で先発。味方に初回から3点先制してもらったが2被HRなどで3失点。ホワイトソックス傘下2Aをリリースされた後は、独立リーグAmerican-Associationでプレイ。インディアナ州出身。




ニクラス•リンメル(SP/ボン・キャピタルズ(GER))Baseball-Reference   Fangraphs   Bundesliga

'22年WBC予選、'19,’23年欧州選手権ドイツ代表。ベルリン出身。18歳でツインズと契約したベルリン出身の若手右腕。2023年にリリースされた後ドイツに帰国。2023年欧州選手権ではフランス戦とベルギー戦に先発し両試合とも5回1失点と試合を作った。




ニック・ウィットグレン(RP/ミネソタ・ツインズ(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'22年WBC予選ドイツ代表。同予選ではイギリス戦と南ア戦にリリーフ登板。1回1/3で無失点被安打ゼロ。92~93マイルほどの4シームが武器で、変化球はチェンジアップ、スライダーなど変化球は多彩だが、ここ数年K%が悪化しつつあり年齢的な衰えが心配。




マイケル・ビエンリエン(RP/デトロイト・タイガース(2A))Baseball-Reference   Fangraphs

'22年WBC予選ドイツ代表。同予選では敗者復活のチェコ戦で、味方が同点に追いついてくれた展開からリリーフ登板も3点を許し負け投手に。2024年には3Aに昇格。奪三振率は高く、与四球が改善されるかが鍵となる。




フェニックス・サンダース(RP/ガストニアBC(米Atlantic League))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

アウクスブルク生まれ。2022年に8試合メジャー登板経験あり。投球の半分以上を占めるスライダーと、他にナックルカーブと4シームを投げる。2024年シーズンは、Atlantic LeagueのガストニアBCでプレイ。制球の良さを武器にアピールを続けている。




ダルトン・フォンシャマン(SP/ハイデンハイム・ハイデケッフェ(GER))Baseball-Reference   Fangraphs   Bundesliga

'22年WBC予選、’23年欧州選手権ドイツ代表。オクラホマ州出身。Atlantic Leagueなど有名独立リーグを渡り歩き、現在はドイツ・ハイデンヘイムでプレイ。’23年欧州選手権ではイスラエル戦に先発し6回無失点の活躍。2024年は欧州代表に選出され打者10人相手に2失点と健闘した。




ジョーダン・マーティンソン(RP/ケーンカウンティ・クーガーズ(米American-Association))Baseball-Reference   Fangraphs

'22年WBC予選ドイツ代表。テキサス州出身。同予選では南アフリカ戦,チェコ戦にリリーフ登板。2回2/3で1失点だったがこれは味方守備のミスによるもの。マイナーでは最高3Aでの登板経験あり。ここ数年はAmerican Associationが主戦場となっている。




ポール・シュミッツ(RP/ヒューストン大学(NCAA))Baseball-Reference

ボン出身。ボン・キャピタルズ所属時はヨーロピアンカップにも出場経験あり。ヒューストン大学はNCAAの強豪カンファレンスBig12のチーム。2024年はプラハベースボールウィークでフル代表デビュー。台湾アマ代表戦でリリーフしたが、2安打を喫し1回1失点。




ノア・リングト(RP/ヴァーノン・カレッジ(NJCAA))

アメリカの短期大学に通う若手サウスポー。2024年には、プラハベースボールウィークやチェコとの強化試合で登板。2024年だけでチェコ相手に4試合も登板している。



ヴィンセント・アーレンス(C/キュラソー・ネプチューンズ(NED))Baseball-Reference

'22年WBC予選、’21,’23年欧州選手権ドイツ代表。2020年にはセリエAサンマリノでプレイ。2024年はオランダの強豪ネプチューンズでプレイ。2023年の欧州選手権では、Y・ワルサーとキャッチャーとライトを交代しながら守った。スイッチヒッターで強肩。




ブルース・マクスウェル(C/FA)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

’16,'22年WBC予選ドイツ代表。'22年開催のWBC予選では正捕手を務めた。2017年9月に試合前の国歌斉唱の時に膝をつき、当時のトランプ大統領に抗議の意を示した一件は有名。メジャーで3シーズンプレイ。2024年はサルティーヨと契約もシーズン前に解雇。




ヤニック・ワルサー(C,RF/ミルウォーキー・ブルワーズ(Rk))Baseball-Reference   Fangraphs

’21,’23年欧州選手権ドイツ代表。’22年のWBC予選ではプルペンキャッチャーとしてドイツ代表に帯同。その後ブルワーズと契約し、2024年はルーキーリーグでプレイ。2023年の欧州選手権ではキャッチャ―とライトで全試合出場。OPS .862と結果も残した。




モーリス・ベンドリエン(C/パーダーボルン・アンタッチャブルス(GER))Bundesliga

'19年欧州選手権ドイツ代表。アンダー世代からドイツ代表に選出。2024年はプラハベースボールウィークやチェコとの強化試合に出場。打撃は1割台と苦しんだが、PBWでは侍ジャパン大学代表から2つ盗塁を刺した。




サイモン・バウマー(1B/ハンブルク・スティーラーズ(GER))Bundesliga

’23年欧州選手権ドイツ代表。2017年に現在所属するハンブルクから15歳で国内デビュー。アメリカの大学(NJCAA)でプレイ後ドイツに戻り、2023年頃から本格的に代表でのプレイが増加。2023年の欧州選手権では正一塁手を務めた。




エリック・ブレンク(2B,3B/ボン・キャピタルズ(GER))Baseball-Reference   Bundesliga

’16,'22年WBC予選、'14,’16,'19,’21,’23年欧州選手権ドイツ代表。ドイツ代表を長年支えるベテラン野手。母親がドイツ系のアメリカ人で、2014年にドイツ国籍を取得。三振が少なく、ブンデスリーガでは常に高打率を残している。




ナディール・ルジャティフィー(2B,LF/パーダーボルン・アンタッチャブルス(GER))Baseball-Reference   Fangraphs   Bundesliga

'16年WBC予選、’16年欧州選手権ドイツ代表。ドルトムント出身。20歳まではシンシナティ傘下のルーキー級でプレイ。2024年チェコとの強化試合で久しぶりにドイツ代表選出。1試合に出場し2安打を放った。打撃は引っ張り傾向。




ルーカス・ダン(3B,LF/サンディエゴ・パドレス(2A))Baseball-Reference   Fangraphs

'22年WBC予選ドイツ代表。フロリダ出身だが母親がドイツ出身。同予選では主にファーストを務めた。元々パワーレスではあるが、ここ最近特に打率が低迷しており、怪我にも悩まされ打撃は不調。正念場。




フィン・バーグマン(3B,1B,LF/パーダーボルン・アンタッチャブルス(GER))Bundesliga

’'22年U-23W杯ドイツ代表。2024年のプラハベースボールウィークでフル代表デビュー。打率は低いが長打力はあり、侍ジャパン大学代表からは代打でHRを放った。レフトも守るユーティリティ性も持ち合わている。




ウィリアム・ジャーメイン(3B,C/ハイデンハイム・ハイデケッフェ(GER))Baseball-Reference   Bundesliga

'22年WBC予選ドイツ代表。カナダ出身。同予選では全試合サードで出場しクリーンナップを務めた。2017年にフロンティアリーグでプレイし、その後ドイツでプレイする兄の勧めで渡欧。2022年のWBC予選では2HR、OPS 1.462とチーム1の活躍を見せた。




アレクサンダー・シュミット(SS/レーゲンスブルク・レギオネーレ(GER))Bundesliga

'19,’21,’23年欧州選手権ドイツ代表。アンダー世代からドイツ代表入りしているレギュラーショート。2023年欧州選手権でも毎試合ヒットを放ち、9番打者として存在感を示した。出塁率も高い。




アーロン・アルテール(LF/アルゴドネロス・デ・ウニオン・ラグーナ(MEX))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'12,'22年WBC予選ドイツ代表。'22年開催のWBC予選では全試合3番センターで出場。経験豊富なベテランとしてチームの中心的役割を担った。メジャーで6年プレイした後、韓国KBOやメキシカンリーグ等でプレイ。長打力は健在だが、不運にも2024年途中で骨折し離脱。




ルー・ヘルミグ(LF,1B/レーゲンスブルク・レギオネーレ(GER))Baseball-Reference   Fangraphs   Bundesliga

’21年欧州選手権ドイツ代表。父親は元ドイツ監督。祖父はドイツ生まれ/ドイツ育ちで最初にMLB球団と契約した選手で親子3代の野球一家。2023年にフィリーズのルーキー級からリリースされた後は国内に復帰。国内では打って変わって打撃で大活躍している。




デミトリウス・ムーア(CF,RF/ヘイガーズタウン・フライングボックスカーズ(米Atlantic League))Baseball-Reference

'22年WBC予選ドイツ代表。同予選では全試合1番ライトを務めた。大学卒業後はずっと独立リーグ畑を歩んでいるが、Pacific Associationに始まりペコスリーグ、フロンティアリーグと徐々にレベルの高いリーグへと移籍。一方で相手が強くなったせいか打撃成績は下降気味。




ポール・ウィットマン(CF/ウェスト・テキサスA&M大学)Baseball-Reference

レーゲンスブルクのアカデミー出身のドイツ出身の若手有望株。留学先のウェスト・テキサスA&M大学はNCAA2部。チームではセンターのレギュラーを務めており、高い出塁率で貢献している。




ダニー・ランクホースト(CF/ボン・キャピタルズ(GER))Bundesliga

アンダー世代のドイツ代表を経て、2024年にチェコとの強化試合でフル代表初招集。チェコとの試合では全3試合センターで出場。パワーはないので基本守備での貢献に期待。




マックス・ケプラー(RF/ミネソタ・ツインズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'12年WBC予選、'12年欧州選手権ドイツ代表。ドイツ出身としては近年No.1の選手で、ミネソタ・ツインズにとっても2009年から所属するフランチャイズプレイヤー。広い守備範囲が売りで、打撃は波がありwRC+は基本リーグ平均より少し下だが覚醒するシーズンもある。




ショーン・ラリー(RF/ハイデンハイム・ハイデケッフェ(GER))Bundesliga

'22年WBC予選、'12,'14,'16,’21,’23年欧州選手権ドイツ代表。長年ドイツ代表の外野を支えるベテラン選手。WBC予選時にM・ケプラーが所属球団から出場が許可されなかった場合、L・ランメルマンと共に、RFとして攻撃面での活躍が求められ事になりそう。




ルカ・ランメルマン(RF/パーダーボルン・アンタッチャブルス(GER))Bundesliga

'23年U-23欧州選手権ドイツ代表。2024年にはチェコで行われたプラハベースボールウィークや同国との強化試合でフル代表入り。前者では侍ジャパン大学代表相手にお手上げだったしたが、後者では3試合で6安打の活躍。国内でも打撃上位の成績で攻撃面に期待。




ブランダン・ドノバン(LF,2B,3B/セントルイス・カーディナルス)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

2008年まで米軍基地があったヴュルツブルクの生まれ。2022年にメジャーデビューし、同年ゴールデングラブ賞のユーティリティプレイヤー部門を受賞。しかしBaseball SavantのFielding Runはマイナス。むしろ打撃での貢献度が高く、空振りの少なさはメジャートップ級。