正しいポールの選び方を探る回|読むボウタカチャンネルラジオ
「正しいポールの選び方を探る」というテーマで収録されたボウタカチャンネルラジオの様子を水成がレポートします。
「読むボウタカチャンネルラジオ」お楽しみください!
今回のトピックは以下の3つです。
① 棒高跳を知らない人でもわかるポールのサイズの見方
② ポールの種類について
③ 質問コーナー
それでは内容について、入っていきましょう!
① 棒高跳を知らない人でもわかるポールサイズの見方
まず初めに、みなさんは棒高跳で使われている「ポール」がひとつひとつ違うことを知っていますか?
人によって靴のサイズが違うように、棒高跳のポールにもサイズがあります。
棒高跳のサイズは「長さ」と「硬さ」で決まっています。
長さ(=フィート:ft)
棒高跳の世界では、フィート(ft)という長さの単位が使用されます。
算数で習ったm(メートル)の単位ではないことに驚いている人もいるのではないでしょうか。
1フィート= 0.3048m
なので,約30㎝と覚えておくとわかりやすいです。
15フィートのポールを使っているとなると、約4m60㎝の長さのものを使っているということになります。
硬さ(=フレックス:flex/ ポンド:lbs)
簡単に説明すると、ポンドは重さの単位で、1ポンドは約0.454㎏(約0.5kg)です。
もし、そのポールが150lbsであれば、約68㎏の体重の人が使えるという計算になります。
ポンドの数値が高いほど、硬いと考えられます。
フレックスは、50ポンド(約23㎏)の重りを吊り下げて何㎝沈んだかを表すものです。
つまり、フレックス24㎝とフレックス30㎝では、24㎝の方が沈みが小さいので、こちらの方が硬いと言えます。
この「長さ」と「硬さ」が棒高跳のポールでは重要な役割を果たしているのです。
そして、ひとつひとつのポールには、長さと硬さが刻まれているのを皆さんは知っていますか。
スピリットポールには図のような数字がポールに刻まれています。
上段から,430は長さ(㎝)、73は制限体重(㎏)を表しています。
中段の14‘は長さ(ft)、160は制限体重(lbs)です。
(※上段と中段は同じ意味となります。)
そして、下段の19は製造年(この場合は2019年)で、18.1は硬さ(flex)、9‐18は製造月日(9月18日)です。数字だらけなので気を付けましょう。
ここで余談ですが、棒高跳選手たちは、写真に写っている選手だけでなく、ポールに刻まれた数字を見て「この選手はこんなポールを使っていたんだ!」と発見されることもあるのだとか。ぜひ注目してみるのもいいですね。
② ポールの種類について
棒高跳のポールは、皆さんがいつも履いている靴のように、種類がたくさんあります。
例えば,今回のラジオメンバーは ESSX、Pecer one、Spirit、アルティアス などを使用していました。
国際武道大学の村山さんは、太古昔に使われていた「スカイポール」というものを使用したこともあるとのこと。初めて聞きました・・・
その中で、人一倍多くのポールを使用していたのが、ハチミツあやちゃん!
これまでに、なんと6種類ほどのポールを使った経験があるそうです。
そのうちの一つで、今シーズンから使い始めたのがESSXポール。
つい先日、このポールで自己記録を更新しました!おめでとうございます。
米原さん曰く、踏切が生き返ったとのこと。
ポールとの相性もパフォーマンス向上の一つなのかもしれません。
ここで、あやちゃんが自己記録を更新したときに使用したESSXポールの話で盛り上がりました。
ESSXポールの特徴として以下のことが挙げられました。
・ポールの上の方が曲がる(曲がりが理想的)
・ほかのポールに比べて細い。
・先端が少し重い。(その点、アルティアスポールは軽い。)
あくまで個人的な感想なので、気になる方は「みんなのポール」で試してみてはいかがでしょうか。
③ 質問コーナー
ラジオではリスナーさんからリアルタイムに質問を受け付けています。
13ft135lbsを使用していて柔らかくなってきたが、14ft125lbsのポールに変えれそうですか?
棒高跳の世界では「6インチにつき10ポンド変化する」と言われています。
同じグリップ位置であれば、13ft135lbsの硬さのポールは、14ft115lbsと同じくらいの硬さだと考えられます。
13ft135lbsが"非常に柔らかい"のであれば、14ft125lbsへの変更は可能なのでは?という結論に至りました。
13ft135lbsで3m90を跳んだのですが,4mを跳ぶためには14ftにした方がいいでしょうか?
メンバーは、そんなことはないよ!と回答。
さらに米原さんは「4mを跳ぶために14ftにするのではなく、13ftが柔らかいなら14ftに変更する方がよい」と付け加えました。
『長いポールを使えば記録を更新する』わけではないというメッセージが込められています。
長さが変わったからと言って、特別に何かをしようとするのではなく、ただポールの長さが変わっただけで、いつも通り跳躍をする方が良いという話になりました。
みなさんいかがだったでしょうか?
ボウタカチャンネルラジオは【毎月第3火曜日の21時】に、YouTubeにて、ライブ収録しています。
気になる記事や棒高跳の疑問があれば、SNSの方で教えてください!
ラジオ内で取り上げるかもしれません。