人より働くと損した気持ちになる
こんにちは、
精神科医の諸藤えみりです。
今日はわたしの心の狭い話です。
人より働きたくないって話です。
わたしは
市民体育館などで開催される
ワクチン接種の会場で
働いたことがあります。
流行病の渦中だったこともあり、
接種会場には大勢の人で
溢れかえっていました。
ワクチン接種は
問診→接種の流れです。
問診は3人の医師で行います。
千人以上と人数が多いので
どんどん回さないといけません。
わたしは必死にスピードを上げ
接種者さんたちをさばいていました。
が、
気づいてしまったのです…
隣のブースの医師が
チンタラ問診していることを…
「何でこの薬飲んでるの?」
「ちゃんと運動してる?」
などなど…
その質問はかかりつけ医がやること!!
今はワクチン接種!!
ちゃっちゃと次に行って!!
(心の声)
チラチラ見てみると、
わたしが3〜5人さばく間に
その医師は1人。
めちゃ話が長い。
ドッと疲れる。
「こんなに会場を回して
お給料は一緒か、、、」
なんてセコい考えも出てくる。
損した気持ちになる。
だからと言って、
わたしまでゆっくりして
サボるようなことはできない。
良心の呵責に苛まれる。
なんだかなーと思いつつ、
今の状況を分析する。
現在、
ペースが遅い医師を
わたしを含む他の医師たちで
カバーしている状況。
由々しき状態ですよ!怒
でも、
わたしだって知らない間に
人に迷惑をかけたり
助けてもらったりしている
かもしれないと思った。
今回たまたま
わたしに皺寄せが来ているだけ。
今この瞬間だけを見ると
人より働いて損したように思う。
でも、
もっと大きな目で見たら
助け助けられで
トントンなのかもしれない。
そう思うと
「……………やるか。」
と、決意する。
会場を回して回して
ヘトヘトになって無事1日を終える。
ヨロヨロしながら帰ってたら、
看護師さんに話しかけられた。
「先生が1番
患者さんさばいてくれました。
おかげで時間内に
全員の接種を
終わらせることができました。
ありがとうございます。」
嬉しかった。
誰か1人でも見てくれている人が
いるなら報われる。
でも、
「分かってくれます?!?!
大変だったんですよーーー!!」
と、ここぞとばかりに愚痴る。
自分、まだまだだなと思う笑