ファンクショナルトレーニング 最強プログラム
こんにちは、Questトレーナー塾 岩沢です。
今回はファンクショナルトレーニングのプログラム作成について書きます。
この文章はYouTube「Quest動画チャンネル」にアップした以下の動画と連動していますので、具体的なエクササイズ方法などを知りたい方はぜひ動画も合わせてご覧ください。
今回のテーマ
いつもトレーナーの方からメールなどでご質問をいただくのですが。
「ファンクショナルトレーニングの種目はわかった」と
例えば「TRXにどんな種目があるのか」「BOSUにどんな種目があるのか」
「だけどその種目を有効に組み合わせてプログラムを組む方法が思いつかない」
「マンネリになってしまう」
そういう声をよく聞きます。
そこで今回は
「この方法を知れば、無限にプログラムが作れるようになる」
と僕がお勧めする「ファンクショナル スーパーセット」の考え方や具体的なエクササイズについてご紹介します。
ちなみにこの「ファンクショナル スーパーセット」と言う言葉や方法は岩沢のオリジナルのメソッドです。
「ファンクショナル スーパーセット」とは?
一般的なスーパーセット
一般的なウエイトトレーニングでは異なる2種類の種目を組み合わせて、それを1セットとして繰り返す方法を「スーパーセット」と言います。
この場合、拮抗筋を鍛える2種目を組み合わせるのが通常の方法です。
例えば
1種目目「バーベル バイセップスカール」
2種目目「ケーブル トライセップスプレスダウン」
このように拮抗筋を鍛える種目を組み合わせて1セットを作るわけです。
こうすることで特定部分の血液貯留を促し、筋肥大を狙うわけです。
しかし「ファンクショナル スーパーセット」の場合、その効果も方法も異なります。
ファンクショナルスーパーセットの効果
まず「ファンクショナル スーパーセット」の効果ですが
1.時短になる
1.血液の循環を促す
3.様々なレベル、目的別トレーニングに対応
さらにもう一つ
・脳の能力を高めることができる
これについては動画の最後でもう少し詳しくお話しします。
ファンクショナルスーパーセットの方法
それでは「ファンクショナル スーパーセット」において2つの異なるエクササイズをどのように組み合わせるのか?
その方法について今回は2つに絞って書きます。
1.基礎動作や運動連鎖が拮抗関係になるような種目を組み合わせる
例えば
1種目目がアンテリアチェーン=体の前側の運動連鎖を使うもの
2種目目がポステリアチェーンを使うもの
エクササイズ例
1.BOSU+メディシンボール スローイングクランチ
運動連鎖はアンテリアチェーン、動作はプッシュ系
2.TRX インバーテッドロウwithブリッジ
運動連鎖はポステリアチェーン、動作はプル系
このように動作全体の負荷がかかる方向が逆になるものを組み合わせます。
2.体力の構成要素など、体の機能が異なるものを組み合わせる
これは文字通り「体に求められる必要な能力が異なるものを組み合わせる方法」です。
例えば
1種目目=代謝能力を強化するもの
2種目目=体幹の安定性とバランスを強化するもの
といった組み合わせです。
例えばウインタースポーツのバイアスロン
クロスカントリースキーでのレースと射的を組み合わせた競技で、かなり心拍数が早い状態で、ライフルで小さい的を狙って撃つという相反する能力が求められます。
でもこれは実は雪国での戦場では必須で、このバイアスロンも元々軍事訓練から生まれた競技です。
エクササイズ例
1.バトルロープ ダブルウェーブ
動作面は矢状面で下半身と上半身の連動を求められる複合動作種目で
特に心拍数を上げるメトコン=メタボリックコンディショニングの代表的な種目
2.TRX サイドプランク withパイクローテーション
体幹の安定性やバランスが求められる種目、動作面は前額面と横断面
この場合、必要な身体の機能が全く違うものを組み合わせています。
このように心拍数が上がり呼吸が速くなった状態で体の安定性やバランスや求められると言うのは
とても難しくトレーニングではあまり行いませんが、スポーツや実戦では必要な能力なのです。
脳機能を高めるための条件とは
先ほどもお話ししましたが、このような「ファンクショナル スーパーセット」でトレーニングすることで脳の機能を高めることができるのです。
それはBDNF=脳由来神経栄養因子というものを増やす可能性がある要素がふんだんに盛り込まれているからです。
まずBDNFとは何かというと、脳細胞を増やすための養分になる物質で脳内で生成されます。
それを作り出すのに最も有効なのが運動です。
ただどんな運動でも良いのではなく、以下の条件が揃うことでも最も効果的にBDNFを増やすことができます。
そのための条件とは
第一条件=きついレベルまで心拍数を上げる
それが達成しているという前提で
第二条件=筋肉にも負荷がかかる
第三条研=動作のスキルが求められる
この3つを同時に行うことで脳に強い負荷をかけるわけです。
それによってBDNFを増やすことができるわけです。
「ファンクショナル トレーニング」の種目はただシンプルな一関節、一部位だけを動かしたり、単純な動作を繰り返すのではなく全身の連動が求められる書目が多いのですが、BDNFを増やすために、あえてそんな風に全身を連動させるために、一定のスキルが求められるような種目を選んでプログラムを組めば良いわけです。
それをするために有効なプログラムデザインの方法の一つが「ファンクショナル スーパーセット」なのです。
多分文章だけでは分かりづらい部分もあると思いますが、運動の関しては動きを見ればきっとすぐご理解いただけると思いますので、ぜひ動画も合わせてご覧ください。