テナガエビ科の仲間2 <千葉のダイビングポイントで見られる水中生物>
ザラカイメンカクレエビ
レア度★★★☆☆
分類 十脚目(コエビ下目)-テナガエビ科-カイメンカクレエビ属
ザラカイメンに住んでいるエビで、勝浦では水温の高い時期に多く見かける季節来遊種。
同じくザラカイメンに住むクシノハカクレエビという種がいて、体の色は同じ&サイズも同じくらいなので、パッと見なかなか見分けが難しいのだが、勝浦で見かけるのはほぼこちらのザラカイメンカクレエビである。伊豆エリアでは同じような環境で2種が勢力争い(?!)をしているようだ。
こちらの種はハサミ脚が左右ほぼ同じ大きさで、毛が生えていることが特徴で、クシノハカクレエビは左右のハサミ脚の大きさが違い、毛はほとんどない。
ザラカイメンをのぞくと、こちらを向いていることが多く、ライトを当てるとササっと奥の方へ逃げてしまう。姿はちゃんと確認できるのに、キレイに写真を撮るのがなかなか難しい、そんな悩ましい子。。
ムチカラマツエビ
レア度★★☆☆☆
分類 十脚目(コエビ下目)-テナガエビ科-キサンゴカクレエビ属
ムチカラマツに住んでいるエビ、というとてもストレートな名付け方。勝浦では、ムチカラマツに付いているエビと言えばほぼこの種である。
同じくムチカラマツに住むキミシグレカクレエビやビチャモンエビ、カニではイボイソバナガニという種がいて、甲殻類にあまり興味がない人にとってはどれも同じように見えるようだが・・・、よく見るとそれぞれ特徴があるので、押さえておくと水中でも簡単に見分けられる。
1番似ているのはムチカラマツエビとキミシグレカクレエビで、この2種はテナガエビ科に属しているため、文字通り手(ハサミ脚)が長い。目のすぐ後ろ、背中側に縦に2つ突起があればキミシグレカクレエビ、突起がなければムチカラマツエビ、となる。
ビシャモンエビはタラバエビ科に属しており、ハサミ脚はそれほど大きくなく、脚の大きさと比べると体が大きく太く感じる印象で、背中にはいくつか突起がある。
イボイソバナガニは、体全体がゴツゴツしており、体の大きさと同じくらい脚が長くしっかりしている印象で、上の3種のエビと比べるとほとんど動かずにじっとしていることが多い。
どの種も宿主であるムチカラマツにそっくりで、ムチカラマツをじっくり見ていくと何かしら付いていることが多く、逆に言うとムチカラマツ以外の場所でこれらの種を見たことがない。
ガンガゼカクレエビ
レア度★★★☆☆
分類 十脚目(コエビ下目)-テナガエビ科-ガンガゼカクレエビ属
名前の通りガンガゼに隠れるように住んでいるエビ。
体は細長くガンガゼの棘にそっくりで、色もガンガゼと同じような紫っぽい色をしている。体の側面には白いラインがあり、ガンガゼエビとよく似ているが、背中にも白いラインがあるかどうか、で見分けることができ、背中にラインがあればガンガゼエビ、なければカンガゼカクレエビとなる。
※レア度は千葉県勝浦市のダイビングポイントでのもので、管理人の主観によります。