若狭 5 常高寺
2023.06.11 21:00
二日目です。
晴天に恵まれました。
ここは常高寺。
後瀬山の山麓にある名刹です。
浅井三姉妹の次女、常高院(お初)が創建しました。
夫の京極高次は小浜の領主でした。
高次没後、その菩提を弔うためにこの地に建てたのです。
立派な山門です。
常高寺は菖蒲の名所です。
たくさんの菖蒲が咲いていましたが、
花菖蒲まつりを翌日に控えたタイミングでしたので、
最盛期はまだこれからという感じです。
こがねむしでしょうか。
ところで、この寺にはある俳人が住んでいました。
だれだかわかりますか?
浪音淋しく三味やめさせて居る
自由律俳句です。
正解は、そう、
尾崎放哉です。
放哉は40歳のとき、二ヶ月ほどここで寺男として働いていました。
42歳で亡くなっていますので、
ここに居たのは晩年のことになります。
当時はここ小浜もにぎやかな港町でした。
いまも小浜西組として町並みが残っていますが、その頃は遊郭がありました。
三味とあるのは、芸妓の弾く三味線です。
茶屋町の旧料亭「蓬嶋楼」。
放哉がぶらぶら遊んでいた路地です。
この路地はNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の撮影にも使われました。
小浜西組については次回ご紹介します。
放哉が撞いたかもしれない常高寺の鐘。
菖蒲が売られていました。
こういったことも寺男の仕事だったかもしれません。
常高寺の参道は紫陽花がきれいでした。
それでは今日もよき一日となりますように。