平成30年6月22日(金)『BS 句会6月、特選1句、並選2句、頑張った』
午前中にジムに行き、伊勢コーチの指導を受ける。今日は、背中をやった。昼に、戻り、俳句を作る。なかなかいい俳句はできないが、必死で作る。
7時、いつものニュージーランド料理店で、句会を開催、井上弘美先生が選者。先生には、特選1句、並選1句とっていただいた。前回は5戦5敗だったので、嬉しい。BS句会提出句は、以下の通り。
万緑を酒に映して馬上杯
川音も一皿となり夏料理
雨宿り土蔵の壁の蝸牛
荒梅雨や神輿渡御終え麦般若
梅雨寒や小指でなぞる彼のフォト
緑に濃淡のある若葉の頃から季節が進むと、木々の緑が、深い緑色に統一される感じがする。全てが木々が緑濃い、万緑の季節だ。その万緑に包まれた場所に立ち、勢いに溢れた若き自分が、馬上杯に注がれた酒を飲もうとするその一瞬、万緑が酒の切り口に溢れていた。伸び盛りの木々の勢いも飲み込み、さらに自分も若くエネルギッシュになろうと思う。その馬上杯を持つ男は、天下統一を目指す、織田信長であった。というストーリーを、この句に込めてみた。
先日の鳥越祭りの時に、松本さんの奥様から、馬上杯をいただいた。信長になったつもりで作った俳句である。
川音も一皿となり夏料理 孤羅留、耕四並選
NHK俳句を見ていたら、今週の兼題が、夏料理だった。番組を拝見しながら作った俳句である。イメージは、京都の貴船辺りの、川床である。様々な料理を食べ、涼しげな川音も、美味しい料理の一皿となったという句である。井上先生からは、夏料理を、風か、何かの季語にした方が良いのではとアドバイスがあった。
雨宿り土蔵の壁の蝸牛 井上弘美先生、孤羅留並選
5月終わりから6月の初めにかけて、タイに旅行に行った。この3年、同じ時期に、タイのサムイ島の同じホテルの泊まる事にしている。ある日、猛烈なスコールに見舞われた。この時、ホテルの壁に、大きさ10センチ余りある、大型の蝸牛が、土砂振りの雨を避けるように壁面に取りついて、ゆっくり動いていた。その様子が、まるでスコールから避難しているようであり、蝸牛は、雨にあっていると思っていたが、蝸牛は、もしかして雨が嫌いなのかと、笑った。
今日は金子兜太さんのお別れ会が、有楽町の朝日ホールであり、挨拶の家で、金子兜太は荒凡夫だと言う挨拶の言葉が出た。小林一茶も、江戸時代に生まれた荒凡夫だった。タイで見た景色を、そのまま江戸時代の日本に置き換えて、小林一茶風に作った句である。
荒梅雨や神輿渡御終え麦般若
今年の鳥越祭りは、雨にたたられた。梅雨の雨とはいえ、細かな雨ではなく、時には本降りの雨となった。半纏は雨でびしょ濡れになり、体は冷えて来て、町内渡御が早く終わらないかなと祈ると、祈りが通じたのか、予定を少し早めて渡御が終わった。体が冷えたとはいえ、喉が渇いているので、冷たいビールが飲みたくなる。ビール飲む、だけではつまらないので、ビールを麦般若としゃれただけの句である。案の定誰も取ってくれなかった。
梅雨寒や小指でなぞる彼のフォト
梅雨寒と言っても、夏の寒さ、本当に寒い訳ではない、ちょっと涼しいを超えて、寒さを感じる位の処だろう。こんな日は、早めにベッドに入り、布団にくるまり、ベッドサイドに置いた彼の写真を手に取り、写真を眺めるだろう。梅雨寒という独特の雰囲気を俳句にしようと、アンニュイな、少しエロイ雰囲気を出そうと、句を作ったが、支持は得られなかった。今は、アイフォンの中の彼の写真を眺めて終わりだろうか。