愛犬の爪を切ってみよう!
フローリングの床の上を愛犬が歩いたとき、カチャカチャという足音がしたり、歩き方(足のつき方)がなんだかおかしい…ということはありませんか?
それはもしかしたら爪が伸びてるせいかもしれません。今回はおうちで爪切りをするコツをお話しします。
爪切りはしないといけないもの?
犬の爪は伸びるかぎ型に湾曲してくるため、カーペットやケージの柵など色々な所に引っかかってしまい、根元から折れたり抜けてしまう事故につながるため、大変危険です。
中には「うちの子は毎日お散歩しているから爪が伸びない」という飼い主さんも多いかと思います。しかし、その子の歩く姿勢やスピードによって、爪の削れかたは様々です。すべての爪がキレイに均等に削れているワンちゃんは非常に少なく、どこかの箇所だけは長くなっているというのが大半です。また、地面につかない「狼爪」はお散歩へ行っていても削れることがないため、爪のケアは全ての子に大切です。
狼爪ってなに?
狼爪(ろうそう)とは人間の親指にあたる爪で、足の内側の、他の爪より少し上にあります。犬種により手術で小さいときに取ってしまっている犬もいますが、たいていの場合は狼爪を持っています。前肢だけにあるのが大半ですが、後肢にも付いている子もいます。
狼爪は地面に着かないので、お散歩をしている犬でも必ず伸びてきます。丸まって伸びた爪が自分の皮膚に刺さり傷付けることもあるので、伸びてきたら忘れずに切ってあげましょう。
家で爪を切ってみよう
おうちで爪を切るのに必要な道具は、犬用の爪切り(ニッパー式やギロチン式があります)・爪やすり・止血剤です。
はじめに爪がはっきりと見えるようにワンちゃんの足を持ちましょう。
毛が長いときはきちんとかき分けて爪が出るようにします。
白い爪の内側にあるピンクに見える部分には、神経(血管)があります。そこから2~3ミリを手前で切ります。その後両側の角をとり(切り)、丸くしていきます。 左の人差し指をストッパーのように爪切りにあてて位置を調節すると、うまくいきます。
一度で切ろうとすると血管まで切ってしまい、出血してしまうこともあるので、慣れるまではやや長めの位置から少しずつ爪を短くするように繰り返し切った方が良いでしょう。特に爪が黒い場合は、外から神経が見えないので少しずつ切っていく方法をおすすめします。爪断面の中心部の色が変わり、その部分がやや柔らかくなったら神経の手前なので、その位置で止めましょう。
伸びすぎて爪が巻いている場合は、ギロチン型の爪切りでは穴に爪を入れることが難しくなります。内側の角をネイルヤスリで削ってからさし入れることも出来ますが、難しい場合は猫用の爪切りやニッパー式の爪切りで少しずつ切ってあげると良いでしょう。
最後に、爪やすりで面取りをして出来上がりです。
爪切りの際の上手な押さえ方
慣れている子であれば足を前に出した状態で切れますが、嫌がって暴れる子はしっかりと身体を押えましょう。
暴れる子は体と腕の間に犬の体を挟み込むようにします。脇をしめ、肘でしっかりと犬の首の付け根あたりを押さえ込みます。前肢の場合はワンちゃんが逃げやすいので腰からお尻の位置を爪切りをもつ腕も使ってしっかりと押さえましょう。
爪を切った時の「パチン!」という音や刺激を嫌がる子がいます。怖がる子は、後ろ足から切って怖くないことを知ってもらいましょう。
爪を切っているのが見えると怖がる子もいるので、犬が振り向いても見えない角度(位置)で切るのも良いでしょう。
出血してしまったときの対処法
また、出血してしまってもあわてないでください。爪を深く切りすぎて出血させてしまったときは、市販の動物用の止血剤を使用します。これはペットショップや動物病院で購入できます。パウダー状のものなので、少量を指に取り、爪の傷口につけて数秒押さえると血が止まります。出血が多いときは、一度血をふき取ってから止血剤を使用します。
止血剤を持っていないときはティッシュで数分ほど爪の付け根(指先)を押えておけば、たいていの出血は止まりますので、あわてず冷静に対処しましょう。
おわりに
足先は敏感な場所なので、触られること自体を嫌がる子も多いです。その場合はいきなり爪を切ろうとするのではなく、まずは足先を触る練習や爪切りの際の体勢の確認をして少しずつ慣らしていきましょう。また、慣れないうちは一度に全ての爪を切ろうとすると時間がかかってしまい、犬も嫌がってしまいますので、足を1本ずつ4回に分けて行うなど、爪切りが嫌いにならないように工夫をしましょう。
どうしても嫌がってしまったり飼い主さん自身が怖いようなら、無理におうちで爪を切る必要はありません。動物病院やトリミングサロンでプロに切ってもらいましょう。