江原啓之プロデュースの第二弾は歌劇『夕鶴』、十月末から東京・埼玉・大阪にて
【芸能報道】 平成三十年十月二十七日から十一月十八日の間で東京・埼玉・大阪にて和光市文化振興公社、bayfmと夕鶴実行委員会は江原啓之(甲辰)がプロデュースして出演するオペラの第二弾となる歌劇『夕鶴』を上演する。第一弾はジャコモ・プッチーニ(戊午)の唯一の喜劇オペラ「ジャンニ・スキッキ」だった。
本作は日本を代表するクラシック音楽の作曲家の一人である團伊玖磨(甲子)が作曲。台本は大正時代の劇作家である木下順二(甲寅)の戯曲「夕鶴」。「鶴の恩返し」の様な話しは東北地方を中心に全国で伝承しているが、内容は少しずつ違う。童話等で読んだ事がある「鶴の恩返し」は、昭和二十四年に木下が発表した「夕鶴」が基。「夕鶴」は青年"よひょう"と鶴の"つう"の愛情と人間本来の欲を描いた作品。
つう役を演じるのは、第十一回「チャイコフスキー国際音楽コンクール」の声楽部門で日本人初の第一位を受賞した佐藤美枝子(丙午)とミラノ・東京・大阪等でリサイタル等を行い、NHK「紅白歌合戦」にも出演した鈴木慶江(癸丑)のソプラノ二名。
与ひょう役は、数多くのオペラに出演している青地英幸、樋口達哉と清水徹太郎のテノール三名。
運ず役も演じる江原は十八歳から声楽を学ぶ。「武蔵野音大」特修科修了演奏会ではヴェルディ、 ロッシーニを中心としたプログラムで優秀な成績を修めた。以後、数々のコンサートやリサイタル、オペラに出演している。指揮は、十八年の「東京国際音楽コンクール」の<指揮>において最高位に入賞した三十代の川瀬賢太郎(甲子)が務める。演出は岩田達宗。
=あらすじ=
雪深い村はずれの一軒家。
以前、 傷ついた鶴を助けてやったことのある貧しい与ひょうのもとに、美しい女房のつうがやってくる。つうは与ひょうを喜ばせようと、夜中に美しい一枚の布を織って彼に渡すが、それが都で大評判になったので、金儲けをたくらむ惣どと運ずは与ひょうをそそのかし、つうに布を織らせようとする。
布を織るたびにしだいにやせ衰えていくつう。やがて織っているところを与ひょうにのぞかれ、鶴であることを知られたつうは、もはや人間の世界にはいられず、夕空の彼方へ飛び去っていく。
画像提供:全栄企画㈱