チカぷの一日一楽

② 捜索から保護 これまでの経緯…

2018.06.29 04:43

すべてを話し伝えることを捜索にご協力されてきた皆さんの気持ちがひとつになりました。


今日を迎えるにあたり、いろいろとあり、良くも悪くもあり、どうお伝えしていくのが良いのかと混乱し塞ぎこみ、頭も心も複雑に絡みあい、とても話ができる状況になれず、みんな悩んできました。


しかし「発見し無事に保護ができました。」と、お伝えできるこの日を迎えることは誰もが願い祈り、喜び以外のものではありません。


保護ができるまでの経緯もまた、経験や知識や知恵や工夫や大きな行動力、これらみんなで寄せ合い試行錯誤を繰り返しながらの結果に至れたひとつ、大切なものです。



ここでは、実際の捜索から発見、そして保護までの経緯を時系列で書かせていただきます。その最後に、もう一つ③のお話をご報告させていただきます。


今回、①②③と分けての投稿にさせていただきました。読む皆さまも疲れてしまうほど長くなりますが、『朗報』の一言では終われない全てをお話しいたしますので、最後まで読んで知って考えていただきたく、お付き合いいただけますようにお願いいたします。


http://bit.ly/2Jr8xvF


この場所は日進市米野木町の半僧坊大権現という里山の中の小さな祠です。

脱走から7日目の5月5日、米野木駅近くでムゥちゃんらしき犬が目撃をされました。


11日には、この祠近くの民家で同じような犬が目撃をされましたが、実際に情報が入ったのは16日でしたが、近くに似た犬がいることが予想されました。この情報をくださったのは、チラシをお願いした新聞屋さんからでした。(気にかけていただき、ご協力ありがとうございました。)


そして22日、この里山から犬の鳴き声がしたと情報がありました。


すぐに話を伺って現場を見渡すと、身を隠す場所もあり、雨風もしのげ、飲み水もあり、間違いなく、ここにいるだろうと予感がして夜と早朝の2回に分けての張り込みを始めました。



それから数日後の26日の深夜、ようやくムゥちゃんらしき犬の姿と遭遇をし、驚かせて逃してもいけないので、この日は犬がいるという確認だけ、翌朝に再度その犬がムゥちゃんであるだろうと確認ができました。



30日の朝、飼い主さんも現場に向かい、ムゥちゃんと出会い確認が取れました。ので、捜索は一旦ここで終わったと言えると思います。


脱走した場所のみよし市から、日進市、長久手、豊田市あたりまでの広範囲を捜索対象として、土地勘、皆さんの経験、思いおもいの知恵を出し合い、地図と睨み合い作戦を考え、無い時間を作り、協力し手分けをして出来る限りを尽くし、聞き込みをしながらのポスティング、目に入る気になる場所の捜索、ポスターのご協力のお願いなど…… これだけの努力を尽くしあえたことと、運良く奇跡を招くことができたのではと思っています。



本当に今となってしまえば言葉を並べるだけなのですが、皆さん、家庭やお仕事のことを犠牲にしたり、ご家族の皆様にも我慢していただいたり、ご理解をいただいたりしながら、1日でも早く見つけてあげようの一心で、ムゥちゃんの捜索を何よりも優先してくださってこられたので、やっと見つけた!見つけられた!本当にムゥちゃんがいた!!喜びと同時に一区切りを感じられた時でもありました。その後、毎朝のご飯は、ほとんど飼い主さんがムゥちゃんに会いに行かれました。



静かで良い場所でしたので、なんとしてもムゥちゃんをその場から移動をさせないように、ムゥちゃんの様子に合わせて、ここからは、捜索ではなく保護に向けての段取りを組み直しました。


複数での出入りは驚かせたり、怯えさてもいけないので、大勢での出入りをせず、静かにゆっくりと警戒を解きながら慣れてもらい、ムゥちゃんとの関係を築いていくために飼い主さんに率先して行動をしていただくことにしました。その分、皆さんには少しずつ仕事や家事などの日常を取り戻しつつも、引き続き飼い主さんのフォロー、行けない時間は動ける方が出向いて様子を確認していただいていました。


岩本千弥さん、山盛克美さん、尾崎富士子さん、ポスティング、聞き込み、ポスターのお願いに行っていただきありがとうございました。今回、あちこちで様々な方々が捜索のために協力されていたようですので、ありがとうございました。



この日からは根比べのような、誠実な気持ちをムゥちゃんに受けとってもらえるような一日、日々を繰り返し。


賢いムゥちゃん。こちらの思うことを優しく受け取るように悟るように合わせて会ってくれるようになり、距離はあるものの、同じ時間を姿が見える同じ場所で過ごすこと、信頼を寄せてくれるように少しずつ少しずつ、その距離は近くなり、もう少しの辛抱、もう一歩、ムゥちゃんから歩み寄り首輪やリードをさせてくれるまでと・・6月10日の保護に至る日を迎えることができました。



里山周辺は十数軒しかない静かな場所で、今回その中の4軒のお宅に快くご協力を頂くことができました。

(ご協力ありがとうございました。)


途中、同じように大切な愛犬を探す飼い主さんに出会い、こちらの飼い主さんは4月から探されてるそうで、毎日付近を張り込みをされていたそうで、他人のことまで考えられる余裕のある状況ではないはずなのに、この付近でのことや情報をいただけました。


地域は、みよし市、日進市、隣接する豊田市、長久手市、ポスティングやポスターのご協力、捕獲器の設置の許可をくださった地主様、親身になってお話を聞いてくださいました皆様、保護できるまでの日へと繋いでくださった情報のご協力いただけた皆様に、大きな感謝を込めて御礼申し上げます。

です。ありがとうございました。


4月28日(土)午後12半頃脱走

6月10日(日)午後2時すぎ

44日目に保護



想像してみてください。右か左か前か後ろか向かった方角も分からず、ぐるりと見渡すと何処にいてもおかしくない景色にしかみえないのですが、それはあまりに広くて、どこかにいるのに、どこかを歩いているはずなのに、姿も気配も感じなければ、情報の1つもない日々は、無闇を探しているような…雲を掴むような… 溜め息と挫折に似た気持ちが募るのですよね。


犬ならどうするだろうと想像を繰り返し、犬の行動の特徴から調べたり、迷子犬の朗報や訃報の双方のメッセージから該当しそうな場所を考えたり、予測や予想を立てたり、捜索の計画や作戦を立てられたのは情報が入ってからのことで、実際には見通しも目処の1つもありません。


今、迷子にしてしまっている飼い主さん、捜索されている皆さん、どうぞ心身の健康を大事にしながら協力しあって励ましあって頑張ってください。としか言えません。だって、、こればかりは分からないですから。


一日中、日々、月日、どれだけ必死に探されてるからといっても朗報となるとは限らない、いつ再会できるかなんて誰にも分からないんですから。運が良かったとするしかないんです。こればっかりは。。。


けれど、今回の捜索を終えて経緯をかかせていただきましたが、役に立つことも、何がどうとか特には言えるわけでもないのですが、少しでも励みになれば、ヒントになることがあれば、挫折感から落ち込んでいる皆様の捜索意欲を取り戻せたり、「何か」になればと思って、時系列での詳細を書かせてもいただきました。


皆様が追い求め続ける姿を無事に見つけてあげられることを私たちも願って応援しています。


足跡を見つけられるように、足取りを追えるように、ひとつひとつの情報が犬へと近づく、飼い主の皆様が愛犬の姿を見つけだせる手がかりを掴めることを願っています。

ムゥちゃん捜索一同より




● これまでのブログ記事

ここから読まれる皆様、これを機に知られた皆様にも最初からのことを知っていただけるように、これまでのムゥちゃんに関する投稿を下に貼らせていただきます。




● 迷子の犬を見かけたら

その犬は、彷徨っています。その犬には、帰りたい家があり家族がいますが、私たちのように自力では帰ることができません。その犬の無事を祈り、帰りを待ち再会を信じて探している家族がいます。


その犬が、どこかで人知れず野垂れ死ぬことなく、その犬の新しい家と家族と暮らしに出会えるチャンスとなります。犬のひとり歩きを見過ごすことなく、一時的な保護のご協力、目撃情報の連絡を警察、保健所、SNSへとお願いいたします。