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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

第6回十字軍7-フランチェスコ聖痕を受ける

2018.06.30 00:52

兄弟レオーネはフランチェスコに覗きが見つかって追い返されてしまった。9月14日の聖十字架の祝日、師は帰ってきたが、様子がおかしい。師は隠そうとしているが、あちこちから血が流れているので、治療をしなければならない。皆が師の身体を診ると、なんとキリストと同じ両手両足脇腹から血が流れていた。

嫌々ながらフランチェスコが説明するには、彼が主の十字架の苦しみを受け、罪びとへの神の愛を願ったということだ。すると天使が現れて聖痕を着けたという。しかし身体の苦痛とは逆にフランチェスコは解放感に満たされ、「頂いたお恵みへの感謝のために」という詩をつくった。

「聖痕」現象は、現代に至るまで確認されている。19世紀には福者エンメリックに現れ、20世紀には聖ピオ神父にもあった。ニセ者も多々あるが、医学的治療が効かないものもある。脳の思いこみが身体に影響して現れるという説もある。カトリックは聖痕のみを認定することはしていない。

さて、天界では「やーミカエルちゃんご苦労様」「いいんスか?イエス様あんな印あげちゃって」「まーあんまりマジに祈るもんだからさー、ついね」「あんまりやっちゃうと皆欲しがりますよ」「わ、わかってるって。今回は特別だから」「どーせまたやっちゃうんでしょう、甘いんだから」

下はジョット作「聖痕を受ける聖フランチェスコ」