「飼い主とペットが安心して暮らせる社会へ 」ラブポチ信託® Vol.2
【ペット業界の未来を拓く、QAL経営】
ゲスト
・藤野善孝(認定NPO法人ピーサポネット 理事長)
■提供する事業/サービス 続き
生田目:現在、提携している終生飼養施設は何カ所あるのですか?
藤 野:全国に 20か所あります。地域限定ではなく、全国展開しているのは私たちだけだと思います。
生田目:20か所もあるのですね。提携する終生飼養施設の選定に基準はありますか?
藤 野:基本的には法人であることと、現行の法律に則った形で事業運営をしていることですね。さらに24 時間 365 日、必ず職員がペットを見ていることも選定の基準にしています。
私たちには施設からお預かりしたペットに関する定期的な報告が入るので、残されたご家族が希望すればその情報をお伝えできます。
また、ご家族がペットに会いたい場合はもちろん対応します。提携施設だけでなく、ご家族とのコミュニケーションも大切にしています。
生田目:ラブポチ信託®は高齢の飼い主様でも心豊かにペットと暮らせるようなサポートを提供されているのですね。
藤 野:そうですね。私は良い商品はビジネスを活用して普及させるのが最もスピーディな方法だと考えています。
犬や猫を飼っている方のデータを見ると、世帯所得が高い事や不動産の所有率が80%以上あるなど、ある一定水準以上の経済力を持っている飼い主様が多いことがわかりました。
それはつまり、飼い主様自身に相続対策が必要な方の割合が高いことを意味します。
相続のマーケットは、秘匿性が高く正面からの参入はなかなか難しいので、まず愛犬・愛猫の看取りサービスという形で、高齢の飼い主様にアプローチすることを思いついたのです。
そこで登場するのがもう一つの事業になっているペット相続士®です。
それぞれの専門家がお客様(ペット飼育者)にいろいろと提案した後で、自身のビジネスに繋げていくというスキームになっています。
生田目:とても秀逸なマーケティングによる視点ですね。ペット相続士®について詳しく教えてください。
藤 野:ペット相続士®は相続マーケットでビジネス展開をされたい方に向けた資格サービスです。特に生命保険会社の営業マンや司法書士、行政書士、そして弁護士、税理士など、相続対策を生業にする方たちでも、ペット事業に関わることはそこまで多くありません。
実際、飼い主様の死後にペットをどうしたら良いかと相談をされても、具体的な提案をすることができず困ってしまうことが多いと聞きます。
そこで、ペットの相続に関する相談にきちんと乗ることができる資格として、ペット相続士®という資格を提供しているのです。