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おはようございます。
暮らし、味わう。
食を通して豊かなライフスタイルを提案する
セレクトショップ&カフェ テマヒマ
大阪高槻で古民家再生中!
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
テマヒマ・ブログ夏越の回でも少し触れまし
たが先週末に発酵デザイナーの小倉ヒラク
さんのお話を聞きに行ってきました。
主催のImpact Hub Kyotoさんの開催への想い
の冒頭をまず紹介します。
”資本主義は、自らが「成長」するため、
絶えず「新しい」商品を生みだし、貨幣価値
の増殖に努めてきました。他方で(資本主義
の「鬼子」とも言える)アートもまた、絶え
ず「新しい」作品を生みだし多様な美的価値
を生産してきました。しかし西欧近代が作り
出したこの二つの(量的/質的)価値のシス
テムは、今や歴史的限界を迎え大いなる危機
に陥っています。
今回のゲスト小倉ヒラクさんは、そうした
「サムシング・ニュー主義」に疲弊した人類
が、今「サムシング・スペシャル」の創造に
移行しつつあると唱えます。手前味噌を作る
発酵のプロセスにスペシャルな喜びを見い
だしつつあると言います。この世に生まれて
きて、他に変えがたい生を送っている「私」
が、そこにしかない自然環境、微生物たちと
協働して作りだす、世界に「一つ」しかない
味噌。その「小さな」クリエーションの中に
人類が地球とともに生きるヒントが隠されて
いると言います。
人類の創造性とは、もはや貨幣価値を増や
すことでも新奇なアート作品を作ることでも
なく、こうした「小さな」クリエーション
を、自分の生活そして自分が生きる環境の中
で、「スペシャル」にデザインしていくこと
にこそ存するのではないでしょうか。その自
然とのco-creationにこそ、人類が地球ととも
に生き延びる道が示されているのではないで
しょうか。”
引用が長くなってしまいました。
著書の「発酵文化人類学」も、毎回お話も
知的好奇心を掻き立てられるのですが、
今回は聞きながらテマヒマがテーマとする
民藝と発酵。その共通性を考えていました。
なぜ共通して惹かれるのか?
①地域性
民藝も発酵もそれが生まれ育まれたのは
地域の風土によるものです。
②無名性
民藝も発酵も基本的には個人性はなく、
仮にあっても時間とともに無くなります。
③反効率
民藝も発酵も効率とは対極にあります。
非効率ではなく敢えて反効率と書きました。
小倉ヒラクさんのお話の中で
効率のよさを求める社会にあって
全員が効率を求めると社会は崩壊する
効率のいい悪いではなく、
長く続くかどうかが大事では?
という言葉があって、冒頭の引用の
something new からsomething specialへ
とあわせて示唆に富むと思います。
なぜテマヒマか?
なぜ民藝なのか?なぜ発酵なのか?
なぜ民藝と発酵の掛合せなのか?
いつも書いているようなことですけど。
多分に我田引水的に書いてますけど。