TL スクラップフック レビュー 2023.06.18 04:54 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、“TLー30 スクラップフック” です。 レガシー2年め、エヴォリューションに、ウエポナイザー枠の新キャラクター、“ジャンキオン戦士 スクラップフック” が登場しました。 ウォーフォーサイバトロントリロジー3部作のシージ、アースライズ、キングダムにてそれぞれウエポナイザー、モジュレーター、フォッシライザーとして登場した、分離、変形してほかのキャラクターに強化武装として装着可能な戦士たち。 レガシー1年めでは類似のキャラクターは発売されませんでしたが、2年めのレボリューションでは共通ギミックであるエヴォフュージョンの導入もあってか、あらためて採用されるかたちになりました。 モチーフに選ばれたのは、ザ・ムービーや2010に登場したガラクタ惑星を拠点とするジャンキオン。 バラバラに破壊されても自ら修理して再生する、ほかの種族ですら修理してしまう能力が、ウエポナイザー系の分離ギミックにぴったりですね。 今回はその能力がさらに進化し、取り外したパーツを武気にしたり、仲間と合体して新たなマシン変形できるようになった・・という設定。 ちなみに、ウエポナイザーのようなカテゴリ名はとくに与えられていないようです。 それでは、レビューしていきます。ジャンキオン戦士 スクラップフック 今回新たにデザインされた新キャラクター。 ザ・ムービーから登場したジャンキオン一族は、厳密にはオートボットではないですが、ディセプティコンやクインテッサ勢力との戦いにおいてオートボットと協力関係を結ぶことになります。 最近ではスタジオシリーズで族長のレックガー、そのリデコでジャンクヒープが発売されていますが、ほかにも大勢の戦士がいます。 ひょっとしたら、画面の外にスクラップフックもいたのかもしれませんね。ロボットモード 完全新規デザインのキャラクターですが、世紀末的な雰囲気や、オレンジとベージュメインのカラーリングなど、ジャンキオンらしさはしっかり押さえられていると思います。 ちゃんと目鼻のある顔だからということもあるんでしょう、キングダムまでの類似キャラのようなある種の無機質さなく、普通に意思を持った一人のキャラクターとしての存在感もありますね。 パッと見で、これがバラバラに分解できるとは思えないです。 デラックスクラスですが、ボリューム感もいい感じ。 頭部ヘルメットの茶色、胸部の赤、上腕や脛のベージュなどは塗装で再現。けっこう塗装面積は多めです。 バストアップで。 ジャンキオンというと似非中国訛りで話すおっさんというイメージですが、スクラップフックもしっかりおっさん顔。 さらにモヒカンっぽいヘルメット部の輪郭に眼帯、さらに髭と、日本人的感覚でのロボットの格好よさとは無縁です(笑)。 ただまぁ、胡散臭い中国人みたいな族長よりは格好いいかも。イケおじではありますよね。 でも、どうせなら眼帯と髭は塗り分けてほしかったなぁ。顔面と同じ色なので、遠目だと顔付きがよくわからないんですよね。 なお、胸部にはオートボットのエンブレムがありますが、先に言ったようにジャンキオンは厳密にはオートボットではないはず。 構造面では、ちょいちょい軟質パーツが使われているのが気になる部分ではあります。 肘関節も軟質製で外れやすいのでちょっとストレス。 背面。 左右からガワを噛み合わせるように固定した背中はフラットで綺麗です。 ランドセルを背負っているようにも見える。 ガワを開くとこんな感じ。 まぁがらんどうなんですが、脇と脊髄の位置には適度にディティールも入っています。 肉抜きは後頭部と太腿の裏。あと前腕の内側にありますね。 踵はちょっと不自然に長いですが、そのおかげで自立はばっちり安定します。 武装類ブラスター 左右の脛前面のパーツは取り外し可能で、小型のブラスターとして保持できます。 とく銃口っぽいディティールはないので見立て武器的なところはありますが。タイヤ 円周に刺の生えたタイヤはシールド兼投擲武器という扱いかな。 ジャンキオンの定番装備ですね。 デフォルトでは左前腕に装備します。 刺は2本ほど先端がかけていますが、成型不良ではなくこういう造形のようです。 それはいいんですけど、どうせなら左右対象になるような位置で造形してほしい。レッカーフック アームとフックからなるオプションパーツ。 デフォルトでは右前腕に装備されますが、手で保持することも可能。 フックは取り外せるのですが、軸がかなりキツイです。 2個買って2個ともそうだったので、個体差ではないと思います。 フック自体が軟質製ということもあり、強引にはめ込んでしまうと動かしたり外そうとしたときにねじ切れてしまう可能性もあるので、あらかじめ軸を少し緩めに調整すべきですね。 ナイフでカンナがけしてください。 武装やほかのオプション類をすべて外した本体だけの状態がこちら。 本体だけでも十分厳ついです。ビークルモード 世紀末感溢れるレッカー車にトランスフォーム。 厳つい外観ですねぇ。 フロントウインドウとか完全に塞がってますけども。 ガンメタの部分が前部なくなれば、車体自体のフォルムは案外可愛い感じもします。カーズとかに出てきそう。 以前の類似アイテムでは単体の変形でも一部、あるいは全部をバラして組み換える必要がありましたが、このスクラップフックではバラさずにそのまま変形が可能になっています。 オプションパーツ類は位置を付け換える必要がありますが。 いやぁ、進化しましたねぇ。 肝心のビークルモードもしっかりまとまっていて、その点普通の単体トランスフォーマーと遜色ありません。 こちらもオプション類を外して。 これだけでも厳つさは随分マシになったかも。 完全に塞がって前が見えないフロント部分ですが、微妙に歪んでて面一にならないのが残念。 これも2個ともこんな感じでした。 なお、変形自体はさほど複雑なものではないんですが、後部(ロボットの腕部)の合わせにちょっとコツが要りますね。 てっきり基部の茶色いパーツを完全にたたまないといけないと思ったんですが、斜めなんですよね。エヴォフュージョン バラバラに分解し、ほかのキャラに強化パーツとして装着するのスクラップフックのエヴォフュージョン。 まずビークルモードベースで各部を分解。 本体は前部左右、中央部、後部左右の5パーツに分解できます。 ロボットモードだと左右腕部、胴体、左右脚部の5つですね。 オプション類はレッカーフックもバラして、全部で7つです。 この状態から、本体パーツは一部変形しつつほかのキャラへ装着します。 ということで、公式例に挙がっているホットショットに装着しました。 トーテムポールみたい・・(笑) なかなかイカれてるな。 ホットショットがそもそもレガシーでも若干浮いてるデザインなのでなんともちぐはぐな感じがするんですが、まぁインパクトは強いですね。 肩のパーツだけでいい気もするけど。 なお、この例ではスクラップフックの胴体パーツは使用しません。 ジャンキオン同士でレックガーにも装着・・してみたのですが、 スタジオ86版のレックガーにはそもそも5㎜穴がほとんどないんですよね。 脛側面と足裏にしかないから、こんな感じにしかできなかった。 そして今回も胴体パーツは不使用です。 いや、ぶっちゃけ胴体パーツは持て余しますね。 5㎜軸の1つでもあれば違ったんでしょうが。比較画像 SS レックガーと。ロボットモードで。 族長でかいよ・・ レックガーおよびジャンクヒープはボイジャークラスでもまぁまぁ大柄なほうなので、デラックスクラスのスクラップフックが並ぶとスケール違いかと思うくらいのサイズ差が・・ このへん、もうちょっとバランスよくしてほしかったなぁ。 ビークルモードでも。 当然バイクもでかい。 モチーフ的にはサイズ逆ですよね。 でも、乗るにはちょうどイイサイズなんだよなぁ。 族長に跨がるとか畏れ多いけども。 SS レックガー レビュー 以下、画像 可動性は良好です。 とくに柔軟性、設置性が高い足首のおかげで大股開きの自立が安定します。 一方腕部は上腕・・肩が上に張り出したデザインなので、付け根部分の可動は標準的でもその張り出した肩が頭部や背部に干渉して、少し窮屈な印象。 でも、肘は二重関節で90度以上曲がりますし、拳もロール可動もできます。 立て膝もすっきりと綺麗に決まります。 二丁拳銃で。 脛からブラスターを取り外すことで、足首の柔軟性はさらにアップ。 トランスフォーマーで足首が前後にここまで動くものも珍しい。 スタンドを使って。 タイヤを上げて付けて攻撃だ! スタンド対応穴は腰裏にあります。 タイヤのほうは適当に引っかけてるだけです。 2個買いしたので、もう1個は少し組み換えて別人っぽくしてみました。 肘が簡単に外れることを利用して、上腕を左右(前後)入れ換えてみました。 あとはオプション類の取り付け位置を変えて。 双子ということにしておこうか。 2体合体! スクラップフックフック! まぁまぁまとまったのではないでしょうか。 ポイントは胴体部の連結ですね。 ビークルモードで脚部を固定するジョイントが応用できます。 というか、それ以外で上手く連結する方法がありません・・ ビークルモードでも。 イカれた装甲車ができました。 デラックスクラス2体分とは思えない巨大感が再現できたかと。 ただこれ、パーツの接続にヘキサギアのジョイントパーツを使っています。 ここと、 ここ。 前後4箇所です。 スクラップフックだけだと、いい位置に5㎜穴はあるけどそこに接続するための軸がないんですよね。 ロボットモードではなんとかなりましたが、ビークルでは無理でした。 そういう場面で機能するのも、オプションパーツ類の役目だと思うんだけども・・とくにマフラーパーツなんかは外側も軸だったらもっと使い勝手がよかったんですけどね。ス「族長! オートボットから救援要請来たアルね。 レ「わかったアル! ジャンキオン一族、出撃アルよ! レ「・・て、おまえも変形して行けアル! 以上、“TL スクラップフック” でした。 トランスフォーマーに手軽で自由な組み換え遊びを提案したウエポナイザー枠の復活は嬉しいところ。 でも、新作するとしてもネタになりそうなキャラがもういないだろうなと思っていたところに、実際にバラバラになってもすぐ復活できる、ガラクタ修理や改造に関して高い能力がある種族、ジャンキオン由来で新キャラを生み出すとは、考えたましたね。 さらに、ただこれまでの延長というわけではなく、単体では分解せずに変形できるようにするなど、変形トイとしての進化も見られました。 ただ、逆に強化パーツとしての自由度、使い勝手は以前のものと較べて若干下がったような気はしますね。 個々のパーツがそのまま武器に見立てられた初期のウエポナイザーと違って、あくまで単体のトランスフォーマーをバラバラにしただけという感じで、ほかのキャラに取り付けてもイマイチパッとしないというか・・ まぁ、今後やはり新規デザインでバイクに変形するクラッシュバーや、まだ詳細不明でですがボイジャークラスでもジャンキオンキャラが予定されているようで、それらと合わせることで真価が発揮されるのかなと思っています。 というわけで、まだちょっと消化不良気味ですね。 クラッシュバーの発売は9月か・・ レガシーは2ヶ月お休みだからなぁ。 ビースト覚醒関連との調整でそうなったのかな。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。