ラズベリーパイで低温調理器を作る!(ハードウェア編)
ハードウェアの製作に入ります!
■ハードウェア構成部品
・制御コンピューター
ラズベリーパイ Raspberry Pi Zero WH
・温度センサー
K熱電対
温度変換モジュール(MAX31855)
・ヒーター及び調理容器
「ツインバード スロークッカー」
・ヒーターコントロール
SSR(オムロン G3NA-210-B)
トランジスター(2SC1815GR)
抵抗 10kΩ × 2
・その他
ACコンセント(オス、メス)
ヒューズBOX
・全体写真
・回路図
・接続図
・ラズベリーパイ(Raspberry Pi)、K熱電対 & 温度変換モジュール(MAX31855)
これまでこのブログで使ってきたラズパイとMAX31855温度センサーモジュールです。
センサーは熱電対なので温度測定範囲が広く、肉など食材に刺して温度測定も可能。
・SSR(オムロン G3NA-210B) & トランジスター(2SC1815GR)
今回、ヒーターコントロールに使用したSSR(ソリッドステート・リレー)は、
オムロンのG3NA-210Bを使用しました。
AC24V~240V、電流は10アンペアまで使用可能。
このSSRの制御は、DC5V~DC24VなのでDC3.3Vのラズベリーパイ・GPIOでは直接駆動できません、5Vに増幅(変換)して動作させる必要があります。
増幅といえばトランジスターですが、一般的で入手し易く使いやすいNPNタイプのトランジスター2SC1815を選定しました。
増幅といってもSSRのオン・オフなのでスイッチング動作ですね。
2SC1815の簡単なスペックです。
・ 直流電流増幅率(hFE=200~400)
・コレクタ・エミッタ間電圧(Vceo=50V)
・最大コレクタ電流(Ic=150mA)
・ベース電流(Ib=50mA)
プログラムからRaspberry PiのGPIO21をHIGHにすると、
トランジスタのベースに電流が流れます、これをベース電流Ib(ソース電流)と言います。
このとき電流Ic(コレクタ電流)が流れSSRが動作します。
ベース電流に比べ、コレクタには何倍もの電流が流れます、これが増幅です。
実際に電流を測定してみます。
ベース電流
コレクタ電流
ベース電流Ibが253.8μA(マイクロアンペア)、
コレクタ電流Icが12.27mA(ミリアンペア)なので、
電流は約48.3倍増幅されたということになりますね。
2SC1815データシート
トランジスター1本だけでもまだまだ話しは続いてしまいますが、
このブログではここまでとします。
さらに詳しい説明は他にサイトが沢山あるので、そちらも参考にしてください。
ブレッドボードでの製作で「(仮)」な状態ですが、
とりあえず低温調理器としてのハードウェアは完成。
電子部品がむき出しの感じ、これがまた良い!!
ですが、今後専用ケースなどを製作するかなどは検討です。
今回はスロークッカーの制御ですが、センサーやGPIOを使えば、
照明ライト・モーター・ポンプなどを自由にコントロールできます。
低温調理器以外にもアイデア次第でさまざまなものを自在に制御でき、
IoTにも応用が広がりますね。
次回は温度制御を行うソフトウェア編です。