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高橋耕也.com

シニアクラブ様との懇談会

2018.07.04 08:48

今日は小鹿野町のシニアクラブ様よりお招きいただきまして懇談会に出席致しました。


座談会から始まり議会や町政について様々な質問やご要望をいただきました。


年金問題、過疎化、広域化事業、少子高齢化、高齢者の交通事情、医療福祉サービス、空き地空き家、耕作放棄地…


10時半からお昼を挟んで14時まで活発な議論が飛び交い大変に有意義な時間となりました。


細かな内容はまたいつか。


最後に話させていただきました今後の日本で我々が考えるべき大きなところを話しましたので内容を少しだけ書かせていただきます。

以下


このままでは、いつか社会が立ちゆかなくなることは明らか。 若い世代には、そんな日本を見限って、 生活の場を海外に移す動きも出てきている現実もあります。

従来の延長線上で個別制度を少しずつ手直しするのではなく、 今こそ、社会の仕組みを新しい価値観に基づいて 抜本的に組み替える時期に来ているのではないか。


 1、一律に年齢で「高齢者=弱者」とみなす社会保障をやめ、 働ける限り貢献する社会へ


現在の社会保障制度は、65歳から年金の支給が可能になることや、 医療の自己負担率の設計が年齢で異なっているなど、 一定の年齢以上の高齢者を「弱者=支えられる側」とひとくくり にしている。

このことは、制度が本来意図しない形で 高齢者の選択肢を狭めているのではないか。

社会保障制度は、年齢による一律の区分を廃止し、個人の意欲や 健康状態、経済状況などに応じた負担と給付を行う制度に 抜本的に組み替えていくべきではないか。

このことが、個人の生きがいや社会のつながりを増やすとともに、 結果的に財政負担の軽減にもつながるのではないか。

戦後、日本は、世界に誇れる社会保障制度の構築に成功し、 公平性を維持した経済成長を実現。

しかし、本格的な少子高齢化が進むなか、 過去に最適だった仕組みは明らかに現在に適応していない。

既に人々の価値観は変化しつつあるにもかかわらず、過去の仕組みに引きずられた 既得権や固定観念が改革を阻んでいる。

「シルバー民主主義」を背景に 大胆な改革は困難と思い込み、 誰もが本質的な課題から逃げているのではないか。


 2、子どもや教育への投資を財政における最優先課題に


変化が激しく、特定の「成功モデル」もない現在。 今の子供たちの約6割が、大学卒業時には 今存在していない仕事に就くと言われている。 20年後には多くの大企業も存在しなくなっている可能性がある。

子どもから大人まで、 自由を行使し変化を乗り越える力を身につけることで、 誰もが思いきった挑戦ができ、 不確実であっても明るい未来が作り出せる。


3、 「公」の課題を全て官が担うのではなく、 意欲と能力ある個人が担い手に


いつからか、「公は官が担うもの」という思い込みにより、 ・住民は税金の対価として官からサービスを受けるもの(お客様) ・民間に任せるかどうかは官が判断するもの(民営化、規制緩和)

となった結果、官業が肥大し財政負担が増え続けるとともに、 「公」についての個人や地域の多様なニーズに応えられなくなっている。

本来、「公」の課題こそ、多くの個人が生きがい、やりがいを感じられる 仕事であり、潜在的な担い手は大勢いるはず。

新しいネットワーク技術を活用することによって、 これまで以上に、多様な個人が「公」に参画しやすくなっているのではないか。

2025年には、団塊の世代の大半が75歳を超えている。

それまでに高齢者が支えられる側から支える側へと 転換するような社会を作り上げる必要がある。

そこから逆算すると、この数年が勝負。

かつて、少子化を止めるためには、団塊ジュニアを 対象に効果的な少子化対策を行う必要があったが、 今や彼らはすでに40歳を超えており、対策が後手に回りつつある。

今回、高齢者が社会を支える側に回れるかは、 日本が少子高齢化を克服できるかの最後のチャンス。

2度目の見逃し三振はもう許されない。

日本は、アジアがいずれ経験する高齢化を20年早く経験する。 これを解決していくのが日本に課せられた歴史的使命であり挑戦しがいのある課題ではないか。 日本社会が思い切った決断をして変わってみせることが、アジア、ひいては国際社会への貢献にもつながるのではないか…


追伸

シルバー民主主義のくだりは意外にも寛容に苦笑いでスルーいただきました(^◇^;)

シニアクラブでこのワードは怒られるかハラハラしました(^◇^;)