湿気を考えるWeb漢方勉強会
今月16日、医療関係者向けWeb漢方勉強会(小太郎漢方製薬主催)にて講演いたしました。
そして今回の参加人数は、200名を超えたということで、真に有難く励みにもなります。
また今年から別の団体での講演も始まり、忙しさが加速しています(汗
今回は
【痰湿(たんしつ)】
という体質について解説しました。
【痰湿】とは、体に溜まった濃いいらないもののことを言います。
【痰湿】が体に溜まることを「湿気が体に溜まる」なんて表現したりします。
湿度が高いと湿気が体に溜まりやすくなりますので、特に梅雨から夏の間は要注意です。
【痰湿】体質を見極めるために、「舌」を見る方法があります。
舌診(ぜっしん)といって舌の状態から体質を見極める方法で、漢方では昔からとても重要視されています。
【痰湿】体質はほとんどの場合、舌をみればすぐに判別することができます。
舌苔(ぜったい)を見れば一目瞭然なので、ご聴講の先生方に舌診することを何度となくおすすめしています。
〇食の大切さ
【痰湿】体質の人は、必ずと言ってよいほど食事のバランスがとれていません。
体調不良を起こしてしまう摂取量(多くても少なすぎても)だったり、体に合っていないものを摂っていたり、体調を崩す食べ方になっていたりしている人ほど【痰湿】体質になっています。
漢方療法では、飲食による影響を考慮することが基本ですが、日本では飲食による影響を漢方的に詳しく考える講義や勉強会はあまりみかけません。
ですので、私の講演では「食の大切さ」を何度もお話します。
「食の大切さ」といえば、日本では薬膳教室が数多くありますように、そのことからも食と健康を意識されている人がとても多いと分かります。(漢方に興味を持っていただける人が増えて嬉しいです。)
薬膳は、食材のひとつひとつの薬効を考えて、一人一人の体質に合った食材と調理方法で健康を考える学問です。
食材を用いるのが【薬膳】、生薬を用いるのが【漢方】ですので、漢方療法で飲食物を考慮するのは当然でありとても大事なことなのです。
食事の量・内容・摂り方が健康を良くしたり悪くしたりする。
そんな解説を漢方的にしてみました。
池田東洋堂薬局
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