《コラム》 道南でオイラも考えた
2018.07.05 11:00
道南を走っていると、海岸沿いの国道では奇岩が連なる急峻な地形ですが、ちょっと内陸に入ると広大な農地が広がり、稲・小麦・じゃがいも・大豆・人参などが整然と植えられています。
先日、函館で25年ぶりに再会した大学時代の友人の話を思い出します。
北海道農政に関わる彼は年がら年中農業の事ばかり考えているのですが、TPPや後継者不足に直面する日本農業にも希望はあると主張します。
優良農地の拡大と規模集約化、一部農業者による伝統的農業技術の継承がその方法論ですが、特に優良農地の拡大には相当の予算が必要なため、100年近くをめどに、国をあげて農業振興に力を入れることが前提となります。
私のような素人目には、例えば社会主義国家のような中央集権的なやり方でなければ到底実現しないように思えます。
一方、今のようないきあたりばったりの農政では先が見えないのも事実で、このような広大な農地を目の当たりにすると、規模集約化を進めることで日本の農業に未来があるのかも知れない、と思ったりもします。
今日訪れたニセコの道の駅では、農産物の生産者の顔写真とPR文が紹介され、減農薬で大規模稲作や野菜栽培を行う若者の存在が印象的でした。(Y)