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いわぶち動物病院

とんでもなく危険。パルボウィルス性腸炎

2024.01.31 21:08

腸炎と言っていますが、パルボウィルスに感染したワンちゃん、猫ちゃんは絶えず嘔吐、水様の下痢をし、さらに白血球が全く無くなって、脱水症状や敗血症(白血球がないため、全身にばい菌がまわってしまう状態)を起こして死んでしまう病気です。


治癒率は、徹底的に治療した上で50%。それでも半分は亡くなってしまいます。


ですが、この病気の一番厄介な部分は、その感染力。

誰かにほんの少量、ウィルスが付着しているだけで、ドンドンと感染が広がっていきます。

あまりにもすぐ感染して行くため、獣医が一人しかいない病院では対処できなくなってしまう程です。


ただ、ワクチンがとっても良く効果を出してくれるという点があり、ワクチンさえあらかじめ接種していれば、この病気にかかることは、まずありません。


ワンちゃん用、猫ちゃん用、両方共ほぼすべての混合ワクチンに含まれているため、ちゃんとワクチンを打っていれば問題にならないでしょう。


問題になるのは、大抵ワクチンを打ってない環境にいるノラ猫や、ペットショップに入ってきたばかりの子犬、子猫になります。


野良猫の群れが突然全滅したとか、猫の保護をした途端、多頭飼いだったためにワクチンを打っておらず、家の猫ちゃん達が全滅してしまった、という話も飼い主さんから聞いたことがあります。


この恐ろしい病気ではありますが、上記の通り、ワクチンさえ打っていれば、安全な病気です。

怖いのはこれも上述の様に、ウィルスが付着しているのに気づかず、ドンドンと感染を広げていってしまうことですね。


千葉の若葉区と奈良で働いていた時にそれぞれ一度ずつ集団感染に遭遇したことがあります。


発見が早いほど、治る可能性が高いのは証明されており、千葉で集団感染したのはとある一家の多頭飼いの猫ちゃん達。

奇跡的に全頭回復という結果になりました。

奈良ではペットショップでの集団感染でしたが、こちらはほぼ半々の回復、といった感じでした。


パルボウィルスではなかったんじゃないか?と思う方もいるかと思いますが、このウィルスには検査キットが存在しており、診断自体は簡単につけることができます。


念入りに治療した上で、治癒率が五分五分。

大変危険な病気であり、空気感染もするため、ワクチンはしっかりと接種しておいた方が良いでしょう。



追記


最近、白血球数があっという間に減っていき、お亡くなりになるなる、というワンちゃんがいました。

白血球が減る、という症状だけならパルボウィルスと同じなのですが、嘔吐や下痢をしていなかったため、他の獣医とも相談したのですが、骨髄の腫瘍性疾患しか考えられない、という結果になりました。


パルボウィルスは周りに感染して大変でも治る可能性がありますが、白血球がゼロになればばい菌に抵抗できなくなり、どうしようも無くなってしまうわけです。

一見、パルボウィルスかもしれない、と思わされた症例でしたが、移らない、ということを除けば、より厄介な病気と言えたでしょう。