vor.24 2つ目の前世 ~アルバートとマリー~
ある日、今まで感じたことのない体の違和感を感じました。
椅子に座るとなぜだか上半身が左の方に傾くのです。
まっすぐに座っているつもりでも、どうしても傾いていました。
特に見ても体に異常はなく・・けれど、左わき腹がえぐられてなくなっているような感覚なのです。だからバランスを失って傾いてしまうような・・・もちろん見た目は何も変わりありません。
どうしてそんな不思議な感覚があるのか ? ? ? ?前世に関係している気がしました。
わき腹のなくなっている感覚に意識を集中していきました。
すると初めて自分だけでゆっくりと前世のイメージが広がっていきました。
【 前世の場面】
よく晴れた日です。 空を見上げると・・・上空は風が強いのか、雲がどんどん流されています。
過ごしやすい気候です。 私はせまい小道を歩いています。 道の左の方はずっと森が続いています。 ヨーロッパのどこかの国境の小さな村という気がします。 お腹に重さを感じました。
私のお腹は大きくなっています。 どうやら私は妊娠しているようです。
そろそろ臨月という気もしてきます。 お腹を手で支えながら、ゆっくり歩いています。
誰かと腕を組んでいるようです。 その当時の私の夫です。
私は夫をとても信頼して愛している・・・そう感じます。
夫は、金髪できれいな高い鼻が印象的です。 目は深い深い青い目です。
私は夫を「アルバート」と呼んでいます。 私の名は「マリー」です。
「アルバート」は 現在のAさん。そして、最初に見た前世の「レオン」です。
目を見つめると・・・ダブってきます。 私達は、町まで買い物に行った帰り道です。
子供が生まれるので、いろいろと物いりです。 生活はようやく食べていけるくらいのレベルです。
知り合いの女性からおさがりの服をもらいました。 とても楽しくおしゃべりをしています。
お腹にいる子供の将来のこと、男の子か女の子かどっちなんだろう ? どっちでも健康に生まれてきてくれさえすればそれでいい・・・ 子供にとても愛情を持っています。
子供が生まれてくるのを、二人はとてもとても楽しみにしています。
私達はおしゃべりに夢中になっていて、後ろからくる馬のひづめの音に全く気がつきませんでした。
ようやく気がついた時にはすでに手遅れで、すぐ後ろに3頭の馬に乗った男たちが迫っていました。
ちょうど曲がり道だったので、その男たちも気づくことに遅れたようです。
危ない ! ! ! と思った瞬間、アルバートは私を守ろうとして反対側に私を押しました。
しかし間に合いませんでした。 次の瞬間、背中に強い衝撃を受けました。
私は前方の馬に蹴られて、体が宙に浮きました。 「蹴られた ! ! ! この子を守らなければ ! ! !」
お腹をかばいながら 地面にたたきつけられました。 私はうつぶせに倒れています。
すると、そのすぐ後に後続の馬が、私の左のわき腹を踏みつけていきました。
グシャという生々しい音がしました。
そして激しい衝撃と、電気が駆け巡っているような痛みを感じました。
(実際には体験中に、体には痛みを感じていませんでしたが、イメージの痛みとしてリアルに感じていました)